中古品:
¥37 税込
配送料 ¥240 5月30日-6月1日にお届け(6 時間 11 分以内にご注文の場合)
詳細を見る
コンディション: 中古商品: 良い
コメント: ◆◆◆おおむね良好な状態です。中古商品のため使用感等ある場合がございますが、品質には十分注意して発送いたします。 【毎日発送】
Kindleアプリのロゴ画像

無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません

ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。

携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。

KindleアプリをダウンロードするためのQRコード

何か問題が発生しました。後で再度リクエストしてください。

サヨナラ、学校化社会 単行本 – 2002/4/1

4.0 5つ星のうち4.0 93個の評価

★「こんな不況でよかったね。
親や先生は将来のためにがんばりなさいと言うけれど、
そんな生き方はみんなカラ手形になりました」
★義務教育から大学院、2年間のオーバードクターを含む24年の学生生活。
そして偏差値四流校から東大までの教師生活。
学校教育の受益者にして被害者という上野千鶴子が直言!
★評価に怯える優等生シンドロームの東大生、
子育てに追い込まれた「音羽の母」。
学校的価値に覆われた息苦しい社会をどう超えるか。
★学校はけっして人生のすべてじゃない。
こちらがダメならあちらがある、会社がつぶれても私は生きられる……
多元的な価値を見いだし、生き抜く「知恵」をつけよう。
これは希望のメッセージです。
【2015.5.22】四六判の紙書籍は品切になりました。筑摩書房より刊行されている文庫版か、電子書籍版をごらんください。
続きを読む もっと少なく読む

商品の説明

商品説明

本書は、義務教育から大学院まで24年間の学生生活を送り、その後、教育者として弱小私学を経て東大大学院で教鞭(きょうべん)をとっている上野千鶴子氏の「脱学校化社会論」である。

上野氏はまず、天下の東大生を俎上(そじょう)にのせる。東大に“とらばーゆ”し、東大生に接して驚いたのは、彼らがおそろしく素直だったことだという。権威主義を内面化し、評価づけられること、失敗することを怖れる東大生を目の当たりにした上野氏は、その事態を憂い、“東大生シンドローム”と名づけて教育への危機感を募らせる。

学校はなぜ、失敗を学ぶ場となっていないのか。それは近代の学校の機能が別のところにあるからだ。学校は「偏差値一元主義」という学校的価値を再生産する場となり、その学校的価値は学校空間からあふれ出し、社会へ浸透していった。その結果、「学校化社会」が形成されたが、価値一元化の下での優勝劣敗主義は、敗者の不満とともに勝者の不安をも生んだ。勝ち組みにも大きなストレスをもたらす学校化社会は、“だれも幸せにしないシステムだ”と上野氏は言い切る。

では、そんな社会を打ち破るにはどうすればいいのか――。“偏差値の呪縛から自分を解放し、自分が気持ちいいと思えることを求め、現在をせいいっぱい楽しく生きることだ”というのが、上野氏のメッセージである。随所に仕掛けられた上野流挑発を存分に味わえる1冊。(清水英孝)

内容(「MARC」データベースより)

義務教育からオーバードクターまで24年、その後は弱小私学から東大までの教師生活。学校教育の受益者にして被害者である上野千鶴子が当事者のひとりとして発言。学校化社会の「勝ち組」に明日はない!

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 太郎次郎社エディタス (2002/4/1)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2002/4/1
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 200ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4811806662
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4811806662
  • カスタマーレビュー:
    4.0 5つ星のうち4.0 93個の評価

著者について

著者をフォローして、新作のアップデートや改善されたおすすめを入手してください。
上野 千鶴子
Brief content visible, double tap to read full content.
Full content visible, double tap to read brief content.

著者の本をもっと発見したり、よく似た著者を見つけたり、著者のブログを読んだりしましょう

カスタマーレビュー

星5つ中4つ
5つのうち4つ
93グローバルレーティング

この商品をレビュー

他のお客様にも意見を伝えましょう

上位レビュー、対象国: 日本

2020年7月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
現代社会の学校化というシステムを包括的かつ俯瞰的に論じている一冊です。
高学歴ほどこの呪縛から高偏差値幻想から抜け出すには難しいし日本を幸福しないシステムでもある。
昨今のTVでのクイズ番組ブームで更に東大信仰が高まっているともいえなくはない。
高等遊民向けに描いている向きもあるが苦学生にもオススメです。
といっても大まかな構造変化は無く多くの者が学歴から恩恵を被っていると個人的には思いますが、
一つの真理、覚醒して主体的に生きる知恵や手がかりといったものを提供してくれます。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2018年9月17日に日本でレビュー済み
楽しく読ませていただきました。読み物としては最高に面白かったです。
とても高名な方ですので、多くの人がレビューを書いているようですね。私ごときが今さら付け加えることは特にございませんが、「これはないよな~」ということが書いてあるので、一言申させていただきます。
それは、京都の某大から東大に移り、講義を要約しただけのレポートに大ショックをうけた云々というくだりについてです(19頁以降)。著者は東大に赴任した一年目、前期終了時にレポートを出してもらったところ、百枚弱のレポートの内容が「どれもこれも自分が授業で言ったことの反復であり、要約で、新しいことも、オリジナルなところも、どこにもない。自分が言ったことをまとめてあるだけ」だったので「陰々滅々」とし「不愉快」でならなかったそうです。それらのレポートは「見るべきところなどなにもない」くせに「要約のツボだけははずしていない」ので不可にはできず、可ぐらいはやらざるをえない。しかし、自分が言ったことになにかプラスアルファをつけ加えるようなレポートはごくわずかだったので、それに対し「一時間半、怒りをぶちまけつづけた」そうです。
これを読んで私は正直やれやれ、と思いました。これだから優秀すぎる女性は困るのです。もし私が同じ立場だったら、どこかの三流大学から東京の最高学府に赴任して、学生たちがみな自分の講義を真剣に聴いてくれ、その内容をちゃんと要約したレポートを提出してくれたら、絶対にこんな反応はあり得ません。むしろ、彼らの能力の高さに感動することでしょう。「おお、さすがは天下の東大生だな。全員優秀じゃないか。よしよし。私のつまらない講義をよくぞここまで熱心に聞いてくれたものだ。いや~感心感心」となることでしょうね。
いいですか。そもそも東大生だからこそ、教師の話をちゃんと把握して的確に要約することが可能なのですよ。そのすぐれた能力を正当に評価できない、ということが、そもそもあり得ません。高い能力を評価できないどころか、あべこべに怒りをぶちまけるとは、何ということでしょう。だから優秀すぎる女性は困るのです。私なら、少しでもプラスアルファがあればS、要約が的確であればA、やや不足があればB、よほど問題があればC、欠席が多かったり未提出の場合は不可と、まあこんな感じになりますかね。これが万人を救済する大乗の精神です。そう、大乗南拳(だいじょうなんけん)です。

「ぬ~ん大乗南拳!」「国王様われらの神!」

……つい脱線してしまいました。話を戻しましょう。人間というものは、誰もが独創的な力を秘めているわけではないのです。普通のことが普通にできるだけでも、十分すばらしいことではありませんか。「ええい、こんなレポート落としてやる」などという反応は本当にあり得ません。秀才たちに対して失礼です。傲慢です。尊大です。無慈悲です。要求のハードルが高すぎます。あたら有為の人材がみんなつぶされます。

「おお息子たちよ……何ということ!」「おやじ~~!」

だから優秀すぎる女性は困るのです!

「お~いいぞ兄貴! 行け~! やれ~!」

私なら、学生のレポートが自分の講義の要約でも何ら不愉快を感じません。さて、どちらが大学の教員としてふさわしいでしょうか? どちらが学生たちから慕われるでしょうか?

「フフフ……わかったか。同じあやまちは二度と繰り返してはならん。それには優秀な学生、講義の要約のレポートで統一された優秀な学生たちが必要なのだ。」

他にも言いたいことはありますが、またの機会に。
8人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2011年10月6日に日本でレビュー済み
2002年に出版された同書名の単行本を文庫化したもの。

タイトルからもわかるように、学校的価値が社会全体に
広がっている様子を指摘するとともに、そこからの脱却
を提言する内容になっている。学校的価値とは偏差値や
学歴による序列化と創造性に欠ける“優等生”を生み出
す元になっていると彼女は述べる。そして、そうした一
元的な見方が学校の外までも支配するようになり、成績
の低位な者へは「どうせ私/俺なんて」という思いを抱
かせ、また成績優秀な者へは周囲の評価を異常なまで意
識させ、下位の地位におちてはならないというプレッシ
ャーがあるという。そのため、学校的競争で勝つ者、負
ける者のどちらも幸せにしないのが今の学校化社会であ
る。

著者はこうした一元的な社会のつまらなさ、愚かしさを
嘆いている。さらに、情報資本主義という新規性の発想
やアイデアが価値をもつ社会において、勝ち抜いていく
には創造的能力が欠かせない。一元化した価値観を内面
化した者たちにそれができるのか?と疑問を投げかける。
「サヨナラ」とタイトルにもある通り多元的な価値を認
める社会を目指そうとしている。

私は、価値の一元化と多元化は必ずしも相互排他的な関
係ではないと思っている。質的な違いを認め合うことは
重要であるが、それだけでは社会的な決定や判断を下す
ことは難しいだろう。バラバラなものがたくさんあるか
らこそ物差しが必要であるように、価値が多元化してい
くからこそそれらをまとめようとわかりやすい判断基準
が求められているのではなかろうか。
一元化と多元化の関係について本書では対比的に描いて
いるが、この点には少し疑問が残った。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2015年12月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
子供たちの経験値の絶対的な不足を感じていたが、羊羹を切っていくような切り口の文章を読んでいて大変すっきりしました。
上野さんの本はいつもどこかすっきりします。
子や孫たちにも読ませたいです。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2008年8月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
5年ほど経過しているのにも関わらず、古く感じないのは見事な洞察力のたまものだと思います。
実に学校の数々の実態、疑問をバッサバッサ突っ込んでいきます。
学校は「成績=金」という指摘は本当だと思います。
それが、日本の雇用システム「年功序列」だったのでしょう。

他にも読み応えがあったのは、
・学歴社会では男女平等と言いつつもやはり女は不利であることや、
 生存戦略としては学歴なくても女性性を武器にすればいいこと。
 だったら恋愛を教えればいいじゃんと思ってしまいました。
・東大生は別にただ偏差値が高い普通の人であること。、
・レポートにはオリジナリティがない。
 すべて先生の言っていることの要約やネット上で情報収集するのみで
 そこから考えたり判断することがない。
 それに対して現場で情報収集することの大切さ。
・驚いたのは児童虐待。学校的な価値で生きていてそれ以外の価値がないために、
 赤ちゃんに認められなくて虐待をしたというエピソード。
 マニュアル通りにやれば誉めてもらえることしか価値がなかった人の哀れな人の末路ですね。

ただまとまっているとは言いがたいので、説得力があまりないのかもしれません。
だから、他のレビューが辛口なのではないかと思います。
しかし、他の本を読んで、この本の内容を繋いでみるとかなり本質を突いているということがわかります。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2006年11月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
研究という活動の知的快楽性に関する記述は、自分も同感で納得できた。フリーターを自営業あるいはフリーランスと言い換える記述にも納得。基本的に上野さんと思想が近いのかもしれないと思った。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2009年1月5日に日本でレビュー済み
 「学校化社会」なんて小難しそうなタイトルだが、中身は東大で教え始めた上野教授が、教育について日頃思い感じた事をツラツラと書き連ねている軽いエッセイ集みたいなもの。社会学、教育学、フェミニズムなどの基礎知識は全く要らないし、むしろ専門的な内容を期待するとガッカリする可能性大。

 しかも、親切で分り易い用語注が沢山付いているので、初心者はそれを読むだけでも結構勉強になる。高校生レベルで全然OK、というかそういうレベルの人向け。

 ただ上野さんのスタンス(マルクス主義フェミニズム)が大幅に反映されているので、この本だけ読んで分った気になって、偏った思考様式に染まる恐れも十分ありそうだ。
11人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2021年12月19日に日本でレビュー済み
作者は「私は自分の授業に「正解」などというものがあると思っていないので、教科書は原則として決めません。」という立場の人です。
そしてみなさんも経験があるかもしれません。
「たとえば論述式のテスト問題をがある。教師の求めている解答はこれだろうと思って答えを書く。すると教師は私の書いたものを模範解答にするのです。それで得意になったり楽しいかというと、私はぜんぜん楽しくない。だから教師をバカにもするし、ハスに構えるし、ちょろいもんだと思ってしまう。 」

特に私が女性という立場で読んでいて突き刺さったのは、
・「私は自分の能力ーー語学力とか学力で勝負する」と言う。あなたにそういう学力資源があり、その学力資源をあなたが合理的にもっとも高く売ろうとすることと、援交の女の子に女性性という資源があり、その資源をもっとも高く売ろうとすることとのあいだにどういう違いがあるの?
・家庭に引きこもったエリート女にとって、自分のエリート性を裏書きしてくれるものはエリートの夫と子どもですから、夫に会社の出世競争から降りてほしいと言えないわけです。

自分の今までと将来を言われているような気がして、「そうは在りたくない/なりたくない」と思っていても。という客観視ができる良い本でした。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート