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侯孝賢の映画講義 単行本 – 2021/11/19
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「今日私は、自分へのこんな問いかけから始めようと思います。私はなぜ映画を撮れるようになったのか? さらには、いかなる能力と確信をもって、自分がこれでよい、あるいは好きだと思える映画を撮れるようになったのか?」(第1講より)
1980年に『ステキな彼女』で初監督を務めて以来、『風櫃の少年』『冬冬の夏休み』『童年往事』『恋恋風塵』『悲情城市』『戯夢人生』などの映画を世に出して台湾ニューシネマの興隆を牽引し、世界的にも台湾を代表する映画監督として知られる侯孝賢。本書は侯孝賢が2007年に香港バプテスト大学で行った講義の記録である。
初期作品の下地ともなった自身の生い立ちや家族における故郷喪失の影響に始まり、映画人としての来歴、ともに一時代を築いたエドワード・ヤンや朱天文、制作陣や役者たちとのエピソード、作品ごとの制作秘話、さらにはその人生観と映画作りとの関わりまで、侯孝賢の世界が存分に語られる。
映画制作を学ぶ学生に向けた講義でありながら、侯孝賢を形づくる物事や人間の生へのまなざしまでもが窺える、侯孝賢理解のための必読書。巻末には、『好男好女』『憂鬱な楽園』『フラワーズ・オブ・シャンハイ』で製作を手がけた映画プロデューサー・市山尚三による解題を収録。
----------
第1講 私の映画の道
第2講 映画における真実と現実――小津安二郎を手がかりに
第3講 映画の美学と信念
第4講 映画の作り方――ブレッソンを手がかりに
第5講 質問に答えて
第6講 台湾映画の現在と未来
訳者あとがき
解題 市山尚三
主要作品年表
索引(作品名・人名)
----------
1980年に『ステキな彼女』で初監督を務めて以来、『風櫃の少年』『冬冬の夏休み』『童年往事』『恋恋風塵』『悲情城市』『戯夢人生』などの映画を世に出して台湾ニューシネマの興隆を牽引し、世界的にも台湾を代表する映画監督として知られる侯孝賢。本書は侯孝賢が2007年に香港バプテスト大学で行った講義の記録である。
初期作品の下地ともなった自身の生い立ちや家族における故郷喪失の影響に始まり、映画人としての来歴、ともに一時代を築いたエドワード・ヤンや朱天文、制作陣や役者たちとのエピソード、作品ごとの制作秘話、さらにはその人生観と映画作りとの関わりまで、侯孝賢の世界が存分に語られる。
映画制作を学ぶ学生に向けた講義でありながら、侯孝賢を形づくる物事や人間の生へのまなざしまでもが窺える、侯孝賢理解のための必読書。巻末には、『好男好女』『憂鬱な楽園』『フラワーズ・オブ・シャンハイ』で製作を手がけた映画プロデューサー・市山尚三による解題を収録。
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第1講 私の映画の道
第2講 映画における真実と現実――小津安二郎を手がかりに
第3講 映画の美学と信念
第4講 映画の作り方――ブレッソンを手がかりに
第5講 質問に答えて
第6講 台湾映画の現在と未来
訳者あとがき
解題 市山尚三
主要作品年表
索引(作品名・人名)
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- 本の長さ344ページ
- 言語日本語
- 出版社みすず書房
- 発売日2021/11/19
- 寸法13.7 x 2.5 x 19.3 cm
- ISBN-104622090503
- ISBN-13978-4622090502
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商品の説明
著者について
侯孝賢
(ホウ・シャオシェン、Hou, Hsiao-Hsien)
映画監督。1947年中国広東省梅県の客家の家に生まれ、翌年に一家で台湾に移住、高雄県鳳山で少年時代を過ごす。高校卒業後に兵役に就き、除隊後の1969年に国立芸術専科学校入学、映画製作を学ぶ。1972年卒業。その後、スクリプター、脚本家、助監督を経て、1980年に『ステキな彼女』で監督デビュー。80年代に台湾で起こった社会性、芸術性を追究する映画製作の新潮流「台湾ニューシネマ」を牽引した代表的な監督の一人である。第6回ナント三大陸映画祭金の気球賞(『風櫃の少年』)、第7回ナント三大陸映画祭金の気球賞(『冬冬の夏休み』)、第36回ベルリン国際映画祭批評家連盟賞(『童年往事』)、第46回ヴェネチア国際映画祭金獅子賞(『悲情城市』)、第46回カンヌ国際映画祭審査員特別賞(『戯夢人生』)、第68回カンヌ国際映画祭最優秀監督賞(『黒衣の刺客』)など世界的な映画賞を数多く受賞し、台湾最大の映画賞である金馬奨では『悲情城市』『好男好女』『黒衣の刺客』で最優秀監督賞を受賞。2020年第57回金馬奨生涯功労賞。
卓伯棠
(たく・はくどう)
映画研究者、映像ディレクター、映画監督。香港バプテスト大学博士(映画哲学)。香港バプテスト大学の教員として同大学に電影学院(映画学科)を創設、教鞭を執る。また、香港電視広播有限公司のディレクターとしてドラマ作品を多く手がけたほか、映画監督も務め、監督作に『鉄血将軍』(1973)『煲車』(1981)、『賓妹』(1982)などがある。著書に『香港新浪潮電影』(復旦大学出版社、2011)。
秋山珠子
(あきやま・たまこ)
神奈川県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。専門は中国語圏の視覚芸術、映像翻訳。現在、神奈川大学外国語学部准教授。論文に「カルチュラル・アサイラム──中国インディペンデント・ドキュメンタリーの透明な砦」(『大衆文化』第16号、2017)、`The Liberty Coerced by Limitation: On Subtitling Feng Ming: A Chinese Memoir'(Journal of Chinese Cinemas, Vol. 13, 2019)、共同責任編集に『華語独立影像観察/Chinese Independent Cinema Observer』創刊号「当代日本──中国独立電影文化的関聯(1989–2020)/Sino-Japanese Connections in Independent Film Cultures(1989–2020)」(華語独立影像観察/Chinese Independent Film Archive発行、2021)、字幕翻訳作品に王兵監督『鉄西区』(共訳、2003)、『鳳鳴(フォンミン)──中国の記憶』(2007)、楊力州監督『あの頃、この時』(2014)など。
(ホウ・シャオシェン、Hou, Hsiao-Hsien)
映画監督。1947年中国広東省梅県の客家の家に生まれ、翌年に一家で台湾に移住、高雄県鳳山で少年時代を過ごす。高校卒業後に兵役に就き、除隊後の1969年に国立芸術専科学校入学、映画製作を学ぶ。1972年卒業。その後、スクリプター、脚本家、助監督を経て、1980年に『ステキな彼女』で監督デビュー。80年代に台湾で起こった社会性、芸術性を追究する映画製作の新潮流「台湾ニューシネマ」を牽引した代表的な監督の一人である。第6回ナント三大陸映画祭金の気球賞(『風櫃の少年』)、第7回ナント三大陸映画祭金の気球賞(『冬冬の夏休み』)、第36回ベルリン国際映画祭批評家連盟賞(『童年往事』)、第46回ヴェネチア国際映画祭金獅子賞(『悲情城市』)、第46回カンヌ国際映画祭審査員特別賞(『戯夢人生』)、第68回カンヌ国際映画祭最優秀監督賞(『黒衣の刺客』)など世界的な映画賞を数多く受賞し、台湾最大の映画賞である金馬奨では『悲情城市』『好男好女』『黒衣の刺客』で最優秀監督賞を受賞。2020年第57回金馬奨生涯功労賞。
卓伯棠
(たく・はくどう)
映画研究者、映像ディレクター、映画監督。香港バプテスト大学博士(映画哲学)。香港バプテスト大学の教員として同大学に電影学院(映画学科)を創設、教鞭を執る。また、香港電視広播有限公司のディレクターとしてドラマ作品を多く手がけたほか、映画監督も務め、監督作に『鉄血将軍』(1973)『煲車』(1981)、『賓妹』(1982)などがある。著書に『香港新浪潮電影』(復旦大学出版社、2011)。
秋山珠子
(あきやま・たまこ)
神奈川県生まれ。東京大学大学院総合文化研究科博士課程単位取得満期退学。専門は中国語圏の視覚芸術、映像翻訳。現在、神奈川大学外国語学部准教授。論文に「カルチュラル・アサイラム──中国インディペンデント・ドキュメンタリーの透明な砦」(『大衆文化』第16号、2017)、`The Liberty Coerced by Limitation: On Subtitling Feng Ming: A Chinese Memoir'(Journal of Chinese Cinemas, Vol. 13, 2019)、共同責任編集に『華語独立影像観察/Chinese Independent Cinema Observer』創刊号「当代日本──中国独立電影文化的関聯(1989–2020)/Sino-Japanese Connections in Independent Film Cultures(1989–2020)」(華語独立影像観察/Chinese Independent Film Archive発行、2021)、字幕翻訳作品に王兵監督『鉄西区』(共訳、2003)、『鳳鳴(フォンミン)──中国の記憶』(2007)、楊力州監督『あの頃、この時』(2014)など。
登録情報
- 出版社 : みすず書房 (2021/11/19)
- 発売日 : 2021/11/19
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 344ページ
- ISBN-10 : 4622090503
- ISBN-13 : 978-4622090502
- 寸法 : 13.7 x 2.5 x 19.3 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 356,247位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 245位映画論・映像論
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年11月23日に日本でレビュー済み
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本書は傑作映画を制作し続ける映画監督、侯孝賢が2007年に講演した映画講義の翻訳である。侯孝賢の映画は、代表作である『悲情城市』を、多くの人が最高傑作だと認めることだろう。個人的には『ミレニアム・マンボ』、『百年恋歌』が大好きだ。本書を読みながら、侯孝賢の映画に何度も感動したことを思い出すことができた。彼の映画に感じる、この感動は、侯孝賢の言葉を集約すれば、人間を描くことに尽きる。特に苦境に負けない存在として、理想と共に語られる侯孝賢の女性観は、彼の全映画の主題なのだと思う。