アンダソン全集第2弾。
この中では、圧倒的に、「沸騰するヤカン」がおすすめです。
なんというシンフォニックな名曲なのでしょう。
あまり書くと聴く楽しみがなくなってしまうのでしょうが、
題名とのあまりのイメージの違いに驚愕しました。
弦楽に自信がないオーケストラは取り上げることができない曲です。
スラトキンは、意外にも繊細なこの曲を、
デリケートかつ芯の強いアプローチで、名演に仕上げています。
この曲だけを聴いたら、
アンダソン全集とは思えないことでしょう。
こういう曲が書けるから、聴衆はもちろん、オケをはじめ音楽家からも、
支持を得ることができたのだなと、納得してしまう隠れた名曲です。
「忘れられし夢」は、美しくて何度聴いても飽きない曲、
「馬と馬車」は、穏やかながらアンダソンのユーモア炸裂です。
「弦楽のためのキャロル組曲」は、いまひとつ琴線にふれませんでした。なんでだろう。