昨今、特殊部隊員だったという人間による書籍が目立つ
この本も、元米海軍特殊部隊シールズ隊員によるものだ。
シールズと言えば世界の特殊部隊の中でも最強という冠をつけられる事が当たり前のようになっている。
だが、その華々しい冠の本当の姿は、世界一厳しいと言われる選抜を耐え抜いた真の勇者達故に達成される困難な任務によるものだ
マニアの間では、装備がどうの、銃がどうの、と、表の事ばかりが取り上げられる。 しかし、本当に大切な事は、表からは見えない凄まじい程の訓練、努力、そして、実戦
少し前に、元特殊部隊隊長だったという人間による書籍が話題となった
その、元隊長は、この著者のシールズを小馬鹿にしたくだりを書いていた。
残念ながら彼には実戦経験は無い。
また、武勇伝のような物を自慢気に書いてもいた。
だが、この本を読めばそのレベルの差、人間のレベルの差、特殊部隊員としての雲泥の差、がよくよくわかるはずである。
シールズ隊員はとても謙虚である。
他の部隊へのリスペクトも忘れない。
だからこそ困難な任務を遂行せしめるのだ。
元シールズ デブグル隊員の書いたno hero のレビューにこんな本に学ぶ所など無い、と言うようなレビューが投稿されていた。
正直、何を言っているのか？と呆れた
学ぶ所が無いどころか、全てが学びとなる本だと私は思う。
こういう思い上がりが、取り返しのつかない失敗を導くのだ。
それは、元特殊部隊隊長なる人間にも言える。
ベッドメイクを完璧にする。
普通ならこんなこと何故？と思うだろう。
が、ほんの些細な事でもキッチリできる人間でなければ、シールズ隊員には向かない。
それは、命がけの任務ではその些細な事で失敗を、招くのだ。
つまり、死である。
それほどシビアなのだ。
良きにつけ悪しきにつけアメリカ軍、特にシールズは実戦投入される可能性は非常に高い。
だからこそ、常に己を磨き、他者をリスペクトし、学ぶのだ。
この本から、おごりや高慢、傲慢は一切感じられない。
映画やアニメの特殊部隊員のイメージからは程遠い。
が、これが本物の、正真正銘の特殊部隊員であり、シールズ隊員なのだ。
毎日の生き方への姿勢
特殊部隊員ではなくとも学ぶ事ばかりだ。
逃げずに立ち向かうこと。
毎日毎日きちんとルーティーンをこなすこと。
精一杯努力すること。
他者をリスペクトすること。
仲間を大切にすること。
一冊読み切るにはほんの少しの時間で足りる。
だが、ここには宝のような言葉が詰まっている。
自分自身をもう一度振り返り、明日から、否、今から襟をただして背筋を伸ばして生きていかねばと、思える一冊である。
読んで損はない。
追 一部で、海軍特殊部隊シールズを海兵隊と誤解されている方がおられるようなので記しておきます。
海兵隊は海軍特殊部隊シールズとは全くの別の部隊で組織です。
因みに、海兵隊は特殊部隊ではありません。
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