3部作だけど時系列逆なので私は膚の下から読みました
逆に1と2がものたりなかった
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膚(はだえ)の下 単行本 – 2004/4/23
神林 長平
(著)
- 本の長さ684ページ
- 言語日本語
- 出版社早川書房
- 発売日2004/4/23
- ISBN-104152085614
- ISBN-13978-4152085610
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商品の説明
内容(「MARC」データベースより)
荒廃した地球を復興するため彼は人間によって創られた。創造主がつけた傷は己の生を認識させる。それは世界観を懸けた闘い、残酷な神へと至る道の始まりだった。「あなたの魂に安らぎあれ」「帝王の殻」に続く3部作、完結篇。
登録情報
- 出版社 : 早川書房 (2004/4/23)
- 発売日 : 2004/4/23
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 684ページ
- ISBN-10 : 4152085614
- ISBN-13 : 978-4152085610
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,235,671位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 201,156位文学・評論 (本)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1953年新潟県生まれ。1979年、第5回ハヤカワ・SFコンテスト佳作入選作『狐と踊れ』で作家デビュー。
第1長篇『あなたの魂に安らぎあれ』以来、独自の世界観をもとに「言葉」「機械」などのテーマを重層的に絡みあわせた作品を多数発表、SFファンの圧倒的な支持を受けている。『敵は海賊・海賊版』、『グッドラック 戦闘妖精・雪風』などの長短篇で、星雲賞を数多く受賞(以上、早川書房刊)。1995年、『言壺』で第16回日本SF大賞を受賞した。
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2016年5月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
アートルーパーの成長と人間の本質に迫った作品
主人公の精神的な変化、それに周囲の人間も影響されていく。
少しとっつき辛さはあるけれど世界観にはとても引き込まれます。
読んでいて風景が浮かぶようでとても楽しめました。
ただ、機械人の見た目が最後までうまくイメージが出来ませんでした…笑
3部作の最後ではありますが時系列的には1番古い話になります。
それぞれのお話は根底としている物は同じですが独立しています。
ですが所々影響しあっているためまた読み返してみたいと思います。
主人公の精神的な変化、それに周囲の人間も影響されていく。
少しとっつき辛さはあるけれど世界観にはとても引き込まれます。
読んでいて風景が浮かぶようでとても楽しめました。
ただ、機械人の見た目が最後までうまくイメージが出来ませんでした…笑
3部作の最後ではありますが時系列的には1番古い話になります。
それぞれのお話は根底としている物は同じですが独立しています。
ですが所々影響しあっているためまた読み返してみたいと思います。
2009年11月26日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
こんなに素晴らしい作品が世にあったのか、と思いました。
SF小説で設定もSFですが、中身はヒトそのものについて深掘りしている作品です。命というものについて、深く考えさせられました。
大長編で、読み進めるには時間を要します。が、実に読み応えがあります。読んでいる間は格別な時間になります。そういう作品です。じっくり腰を据えて読んでもらいたいです。
読後すぐ、「あなたの魂に安らぎあれ」を注文してしまいました。楽しみです。
SF小説で設定もSFですが、中身はヒトそのものについて深掘りしている作品です。命というものについて、深く考えさせられました。
大長編で、読み進めるには時間を要します。が、実に読み応えがあります。読んでいる間は格別な時間になります。そういう作品です。じっくり腰を据えて読んでもらいたいです。
読後すぐ、「あなたの魂に安らぎあれ」を注文してしまいました。楽しみです。
2004年5月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
~ 荒れ果てたした地球を逃げ、火星に移住した「人間」。地球を復興するために造られた「機械人(ロボット)」。その「機械人」を監視するために造られた「アートルーパー(人造人間)」。
「人間」、「機械人」、「アートルーパー」三者の交錯するそれぞれの想い。創造主である人間の予測を超え、成長(?)する「機械人」と「アートルーパー」。
~~
嗚呼、こんな話を描けるのは、今の日本SF界(というものが、今も存在していればの話ですが・・)では、もはやこの人だけでしょう。下手をすれば、ただの荒唐無稽で終わってしまう。かといって、設定や背景だけをハードにすれば、面白くない。ほんのの僅かな幅の上に存在する、「ハード・ファンタジー」とでも表現すればいいのでしょうか。
~~
メディアは違うものの、ほぼ同時期に「人間とそれ以外のもの」を表現しようとした作品(「イノセンス」&「CASSHERN」)が世にでたのは、単なる偶然でしょうが、興味深い感じがします。ま、どちら良い(好き)かは、皆さんの判断におまかせしますが(笑)。
~~
ハードカバーで600ページ以上にもわたる大作をたった2行のエピグラムで表現してしまう作者には、いつもながら脱帽します。
「われらはおまえたちを創った。おまえたちはなにを創るのか」
最近の私たちは、壊してばかりで、なにかを創っているのでしょうか?~
「人間」、「機械人」、「アートルーパー」三者の交錯するそれぞれの想い。創造主である人間の予測を超え、成長(?)する「機械人」と「アートルーパー」。
~~
嗚呼、こんな話を描けるのは、今の日本SF界(というものが、今も存在していればの話ですが・・)では、もはやこの人だけでしょう。下手をすれば、ただの荒唐無稽で終わってしまう。かといって、設定や背景だけをハードにすれば、面白くない。ほんのの僅かな幅の上に存在する、「ハード・ファンタジー」とでも表現すればいいのでしょうか。
~~
メディアは違うものの、ほぼ同時期に「人間とそれ以外のもの」を表現しようとした作品(「イノセンス」&「CASSHERN」)が世にでたのは、単なる偶然でしょうが、興味深い感じがします。ま、どちら良い(好き)かは、皆さんの判断におまかせしますが(笑)。
~~
ハードカバーで600ページ以上にもわたる大作をたった2行のエピグラムで表現してしまう作者には、いつもながら脱帽します。
「われらはおまえたちを創った。おまえたちはなにを創るのか」
最近の私たちは、壊してばかりで、なにかを創っているのでしょうか?~
2008年9月2日に日本でレビュー済み
雪風いらいの神林ファンだが、この作品はみごとに私のツボにはまった。面白いとおもう点は
・ 人間、アンドロイト、機械人同士が会話しそれぞれがコミュニケーションを行う中で究極のところ「相手のことは理解できない謎」という部分が存在する。 その会話を通じそれぞれの思考法や哲学などの違いを巧妙に浮き上がらせている点。最終的にそれを通じ人間の身勝手さ・不合理さというものがみごとにかつ間接的に描写できている点は圧巻
・ 主人公であるエリファレットモデルのアンドロイド、彗慈軍曹は人間につくられた人工物であるにもかかわらず、人間から与えられた勝手な都合から離れ「自分らしさ」「やりたいこと」を愚直なまでに追求する意思決定を極めて巧妙な形で実行し、人間を含む周囲の人・アンドロイドを巻き込みビジョンを形成し実現していく。またそれは育の父である人間(指導教官の将校)教え「おれはお前の幸運を祈ることはない、人間の将来を祈る、おまえはお前の幸運を祈れ」から来た哲学を忠実に再現している点。これはまさに父親から息子に望む境。 私も7歳の男の子の父親だがこんな風に育ててみたい。
一方で、出てくる人間がほとんどが日本人で、「本当か??」と可能移入しにくいことや、敵役のボスのキャラクターがやや非現実的ではあった部分がきになった点、それがマイナスポイント、
しかし、それを減点してもトータルでは、上記の理由で面白い作品に出会ったとおもった至福の瞬間であった。神林ファンなら雪風と本書は双璧かとおもう
・ 人間、アンドロイト、機械人同士が会話しそれぞれがコミュニケーションを行う中で究極のところ「相手のことは理解できない謎」という部分が存在する。 その会話を通じそれぞれの思考法や哲学などの違いを巧妙に浮き上がらせている点。最終的にそれを通じ人間の身勝手さ・不合理さというものがみごとにかつ間接的に描写できている点は圧巻
・ 主人公であるエリファレットモデルのアンドロイド、彗慈軍曹は人間につくられた人工物であるにもかかわらず、人間から与えられた勝手な都合から離れ「自分らしさ」「やりたいこと」を愚直なまでに追求する意思決定を極めて巧妙な形で実行し、人間を含む周囲の人・アンドロイドを巻き込みビジョンを形成し実現していく。またそれは育の父である人間(指導教官の将校)教え「おれはお前の幸運を祈ることはない、人間の将来を祈る、おまえはお前の幸運を祈れ」から来た哲学を忠実に再現している点。これはまさに父親から息子に望む境。 私も7歳の男の子の父親だがこんな風に育ててみたい。
一方で、出てくる人間がほとんどが日本人で、「本当か??」と可能移入しにくいことや、敵役のボスのキャラクターがやや非現実的ではあった部分がきになった点、それがマイナスポイント、
しかし、それを減点してもトータルでは、上記の理由で面白い作品に出会ったとおもった至福の瞬間であった。神林ファンなら雪風と本書は双璧かとおもう
2008年4月11日に日本でレビュー済み
基本的にこの作家は異文化(異なる価値観や常識を持つもの)とのコミニュケーションをテーマに描くことが多いのですが、今回のテーマはアイデンティティーの確立にあったように思います。ロボットとしてでも人間としてでもなく作られたアートルーパーという人造人間がロボットと人間の中間に位置するような立場で悩み苦しみそして答えを見つけていくシーンは素直に美しいと思いました。ただ、全体的に話が長くもう少しすっきりまとまったのではないかと感じたので、星4つにさせていただきました。
2005年12月9日に日本でレビュー済み
神林長平節が溢れる大長編。
三部作の最終作ですが、時系列では一番最初に該当します。
別に前二作を読んでいなくとも話が分からない、ということはありませんが、読んでいたほうが吉。『ああ、これはこういうことだったのか』、『あれはこれのことだったのか』などと発見があります。
主人公らの名前もまたややこしい漢字の組み合わせで、これまた神林長平らしいと言うかなんと言うか。
主人公たちは人造人間たるアートルーパー。
その身を以ってして存在のあり方をばしばしと伝えてきます。
彼らのあまりにも毅然とした生き様を見ると、なんだか自分のようなものが生きているということが恥ずかしくなりました。いや、私だけですかそうですか。
兎も角、文句なし掛け値なしに読み応え抜群な超大作。
読んで損など一片もありません。
是非に御一読あれ!
三部作の最終作ですが、時系列では一番最初に該当します。
別に前二作を読んでいなくとも話が分からない、ということはありませんが、読んでいたほうが吉。『ああ、これはこういうことだったのか』、『あれはこれのことだったのか』などと発見があります。
主人公らの名前もまたややこしい漢字の組み合わせで、これまた神林長平らしいと言うかなんと言うか。
主人公たちは人造人間たるアートルーパー。
その身を以ってして存在のあり方をばしばしと伝えてきます。
彼らのあまりにも毅然とした生き様を見ると、なんだか自分のようなものが生きているということが恥ずかしくなりました。いや、私だけですかそうですか。
兎も角、文句なし掛け値なしに読み応え抜群な超大作。
読んで損など一片もありません。
是非に御一読あれ!
2006年1月13日に日本でレビュー済み
主人公の慧慈は、人造人間です。成人として作られたので子ども時代はなく、生まれてから5年経ちます。
地球には人間、機械人間(無機物でできている様子)、人造人間の三種類がいます。人間と同じく皮膚の下には赤い血が流れているのに、人間より下に扱われるのが納得できていない慧慈、というのが始まりの部分です。
しかし、色々な任務に就き、色々な体験をした慧慈は、最後には神になります。
ですからこれは、一種の聖書です。イエスの一生を描いた新約聖書と同じ意味で、聖書です。
ここ5年ぐらいに読んだ本の中で一番すごいと思いました。私は年間に600冊ほどの本を読むので、1000冊に一冊の大当たり本と言って、間違いありません。
厚い本ですし、各勢力の動きがややこしいですが、初めて読む神林長平の本で、所々とばして読んでも、すごさはよくわかると思います。
最後には、「皮膚の下を赤い血が流れているのは同じなのに」というフレーズが、別の意味を持ちます。
ちなみに、慧慈が行ったことは「あなたの魂に安らぎあれ」という30年ぐらい前に出された本で成就します。
地球には人間、機械人間(無機物でできている様子)、人造人間の三種類がいます。人間と同じく皮膚の下には赤い血が流れているのに、人間より下に扱われるのが納得できていない慧慈、というのが始まりの部分です。
しかし、色々な任務に就き、色々な体験をした慧慈は、最後には神になります。
ですからこれは、一種の聖書です。イエスの一生を描いた新約聖書と同じ意味で、聖書です。
ここ5年ぐらいに読んだ本の中で一番すごいと思いました。私は年間に600冊ほどの本を読むので、1000冊に一冊の大当たり本と言って、間違いありません。
厚い本ですし、各勢力の動きがややこしいですが、初めて読む神林長平の本で、所々とばして読んでも、すごさはよくわかると思います。
最後には、「皮膚の下を赤い血が流れているのは同じなのに」というフレーズが、別の意味を持ちます。
ちなみに、慧慈が行ったことは「あなたの魂に安らぎあれ」という30年ぐらい前に出された本で成就します。