①本作と地下鉄サリン事件、オウムとの関連から本作を読んだ。結果的にはあまり意識して書いていないようだ。敢えて言えば、人類に悔い改めを求める思想に共感した過激派が暴動(テロ)を企てるが、教団の宙返りにより阻止される。
②少年少女時代の育雄と踊り子の出会いが印象的であり、互いのことを思いやっての行動は後に二人を結びつける。パトロン(師匠)と案内人(ガイド)の関係性、末期ガンを宣告された芸術家木津と郁雄との同性愛(LGBT)的関係性、これらの人間たちの独自で密な人間関係を描くことが本書の狙いなのか?
覚悟を決めて仲間と生きる人生(共生)が本書のテーマなのか?
答えは下巻にある。
お勧めの一冊だ。
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宙返り(上) (講談社文庫) Kindle版
「後期大江文学の臨界点」――いとうせいこう急進派による無差別テロ計画を知り、実行を阻止するためにテレビで「すべては冗談でした」と棄教を宣言した新興教団の指導者・師匠(パトロン)と案内人(ガイド)――10年後、ふたりは若い協力者とともに活動を再開する。だがその矢先、案内人が元急進派に殺され、事態は急変する。 希求する魂のドラマを描く、感動の長篇小説。
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登録情報
- ASIN : B00PS2FM8A
- 出版社 : 講談社 (2002/6/15)
- 発売日 : 2002/6/15
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 1391 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 473ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 169,015位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1935年愛媛県生まれ。東京大学仏文科卒。大学在学中の58年、「飼育」で芥川賞受賞。以降、現在まで常に現代文学をリードし続け、『万延元年のフット ボール』(谷崎潤一郎賞)、『洪水はわが魂に及び』(野間文芸賞)、『「雨の木」を聴く女たち』(読売文学賞)、『新しい人よ眼ざめよ』(大佛次郎賞)な ど数多くの賞を受賞、94年にノーベル文学賞を受賞(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『 「伝える言葉」プラス (ISBN-13: 978-4022616708 )』が刊行された当時に掲載されていたものです)
カスタマーレビュー
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5つのうち4.9つ
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2002年7月13日に日本でレビュー済み
もともと宗教共同体が出来上がっていく過程を描いたら、大江さんは、見事な作家だと思っていました。けれど、冒険小説のエンターテイメントのように、全ての社会的地位、財産を捨てて、命うをかけて出家する姿勢に共感(笑)してしまう自分が、ちょっと怖い気も。
でも、一度しかない人生で、新たな『信じるに足るもの』を見つけたと思ったときの人の、気持ちを良く描けてるな、と感じました。ただし、宗教・・・・というか哲学や心理学の用語にある程度精通していると、極めて深い問いをしているのが分かってより入り込めます。
オウム真理教の事件を受けて、宗教学者の中沢新一が、この世界にどうしても違和感を覚えてしまう魂のことを描く小説を書くことが僕の使命だと思うということを言っていたが、今のところ大江さんの作品が、一番それに近いものだと、思いました。
でも、小説の育雄のような人物は、世界中にたくさんいるだろうな、と思った。そう考えると、安全球にいる私たちの世界は、危険に満ちているなぁ。
でも、一度しかない人生で、新たな『信じるに足るもの』を見つけたと思ったときの人の、気持ちを良く描けてるな、と感じました。ただし、宗教・・・・というか哲学や心理学の用語にある程度精通していると、極めて深い問いをしているのが分かってより入り込めます。
オウム真理教の事件を受けて、宗教学者の中沢新一が、この世界にどうしても違和感を覚えてしまう魂のことを描く小説を書くことが僕の使命だと思うということを言っていたが、今のところ大江さんの作品が、一番それに近いものだと、思いました。
でも、小説の育雄のような人物は、世界中にたくさんいるだろうな、と思った。そう考えると、安全球にいる私たちの世界は、危険に満ちているなぁ。
2010年2月14日に日本でレビュー済み
魂の問題を人間の生き方の中で描いてきた大江氏の
この作品のテーマは「魂の神からの開放」であろうか?
長編であるが最後はきちんとまとまっていてオチがついている。
描写力と構成力はさすが大江氏というところだろう。
しかし、作品を通しての大江氏の「叫び」に以前のような切実さが無い
と感じるのは私だけであろうか。
また、全体的に繰り返しの内容が多く中身が薄い箇所もあるように感じる。
それでも、ラストの「神の声はいらないのじゃあないか、人間は自由で
ある方がいいよ」という際どい一言に説得力と感動を与えるためには、
これだけの量のストーリー展開が必要だったのだろう。
何より自分もこの言葉に強く共感したのも事実である。
この作品のテーマは「魂の神からの開放」であろうか?
長編であるが最後はきちんとまとまっていてオチがついている。
描写力と構成力はさすが大江氏というところだろう。
しかし、作品を通しての大江氏の「叫び」に以前のような切実さが無い
と感じるのは私だけであろうか。
また、全体的に繰り返しの内容が多く中身が薄い箇所もあるように感じる。
それでも、ラストの「神の声はいらないのじゃあないか、人間は自由で
ある方がいいよ」という際どい一言に説得力と感動を与えるためには、
これだけの量のストーリー展開が必要だったのだろう。
何より自分もこの言葉に強く共感したのも事実である。