民族的、文化的、宗教的な伝統を固定して統一された国家、及び、創造的な生き方を求める個人には、ガブリエル・タルドの『模倣の法則』は革命的な激しさが潜んだ歴史に残る1冊である。
p138 社会とは模倣であり、模倣とは一種の催眠状態である。
p250 英語は、文法的にはきわめて貧弱ではあるが、外国から輸入したあらゆる言葉を、語尾を少し変更する(これは言語学上の洗礼である)だけで併合してしまう。
p440 実際のところ、発明にはある面で偶然的な性質があるが、発明者自身はきわめて模倣的である。どの時代でも発明の潮流があらゆる領域(宗教、建築。彫刻、音楽、哲学、等々)で起こるのはそのためである。
タルドによって、伝統や文化の伝播が解き明かされ、新しい時代を築く思想的な礎として重要な役割を果たしているものである。
『模倣の法則』は、時代を衝き動かす可能性を秘めた名著である。
※ 僕は、1日30ページほど読むのがやっとで、期間としては2ヶ月の間で、読みきるのに約15日ほど掛かりました。脳の筋力トレーニングをしているような気持ちになりましたが、かなり忍耐力を必要として鍛えられた感じです。社会学を研究されている人には、一読の価値があると思います。
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模倣の法則 単行本 – 2016/8/16
- 本の長さ555ページ
- 言語日本語
- 出版社河出書房新社
- 発売日2016/8/16
- 寸法14 x 3.8 x 19.5 cm
- ISBN-104309247725
- ISBN-13978-4309247724
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商品の説明
著者について
19世紀の社会学者。
1968年生まれ。著書『ポストモラトリアム時代の若者たち」他。
1973年生まれ・社会学。著書『タルド社会学への招待』他。
1968年生まれ。著書『ポストモラトリアム時代の若者たち」他。
1973年生まれ・社会学。著書『タルド社会学への招待』他。
登録情報
- 出版社 : 河出書房新社 (2016/8/16)
- 発売日 : 2016/8/16
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 555ページ
- ISBN-10 : 4309247725
- ISBN-13 : 978-4309247724
- 寸法 : 14 x 3.8 x 19.5 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 628,016位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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著者について
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トップレビュー
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2016年9月12日に日本でレビュー済み
いうまでもなく、タルドの主著であり、100年以上前に書かれたにもかかわらず、現在読んでも新鮮な発見があります。
旧版が中古で高騰していますが、新装版のほうが翻訳も修正され、さらに読みやすくなっています。
すでにお持ちの方はともかく、これから買おうという方は、こちらをお買い求めいただくのがよいのではないでしょうか。
この新装版がさらに多くの方に読まれ、いつか文庫化されることを期待しています。
旧版が中古で高騰していますが、新装版のほうが翻訳も修正され、さらに読みやすくなっています。
すでにお持ちの方はともかく、これから買おうという方は、こちらをお買い求めいただくのがよいのではないでしょうか。
この新装版がさらに多くの方に読まれ、いつか文庫化されることを期待しています。
2023年11月21日に日本でレビュー済み
普遍的反復
社会的類似と模倣
社会とは何か?
考古学と統計学―歴史とは何か?
模倣の論理的法則
超論理的影響
考察と結論
社会的類似と模倣
社会とは何か?
考古学と統計学―歴史とは何か?
模倣の論理的法則
超論理的影響
考察と結論
2010年10月31日に日本でレビュー済み
最近は、いろいろといい本が復刊されて、嬉しい限り。
ただ、それに気づかないこともある。
この本も2007年に復刊されていたようだが、
今初めて気づいた。
こっちもうかつだが、
せっかく欲しいと思っている人で、
気づかないままの人もいそう。
もう残り少ないみたいなので、
このタイトルで面白そうと思った人は、
ぜひ買っておくべき。
名著。
ただ、それに気づかないこともある。
この本も2007年に復刊されていたようだが、
今初めて気づいた。
こっちもうかつだが、
せっかく欲しいと思っている人で、
気づかないままの人もいそう。
もう残り少ないみたいなので、
このタイトルで面白そうと思った人は、
ぜひ買っておくべき。
名著。
2007年11月22日に日本でレビュー済み
これまでタルドについては、「世論と公衆」を書いた一九世紀末の群衆理論家
のひとりで、デュルケムに論破された過去の社会学者というくらいしか知識があ
りませんでした。ところが、今回の「模倣の法則」を読んで、その内容が非常に
に現代的なことに驚きました。
ひとりひとりのコミュニケーションをつうじて社会は変化する、というとあま
りに単純ですが、その単純な事実から出発して、そのメカニズムと帰結を詳細に
論じた本書の思想は、まさにグローバル化とインターネットの時代になって、よ
うやくその意味がわかるものになったように思います。
差異(発明)と反復(模倣)という社会原理を探求するタルドの思想は、まさ
に「差異と反復」の著者であるドゥルーズが自分の著作でときどき参照していま
すが、難解なドゥルーズの哲学よりもわかりやすく、むしろよい入門書になって
いるように思います。
翻訳の日本語もていねいで読みやすく、一気に読めました。訳者二人の解説が
とても参考になるので、本文を読む前にそちらを読んでおくことをお勧めします
。できれば文庫版で価格も安くなってほしいです。
のひとりで、デュルケムに論破された過去の社会学者というくらいしか知識があ
りませんでした。ところが、今回の「模倣の法則」を読んで、その内容が非常に
に現代的なことに驚きました。
ひとりひとりのコミュニケーションをつうじて社会は変化する、というとあま
りに単純ですが、その単純な事実から出発して、そのメカニズムと帰結を詳細に
論じた本書の思想は、まさにグローバル化とインターネットの時代になって、よ
うやくその意味がわかるものになったように思います。
差異(発明)と反復(模倣)という社会原理を探求するタルドの思想は、まさ
に「差異と反復」の著者であるドゥルーズが自分の著作でときどき参照していま
すが、難解なドゥルーズの哲学よりもわかりやすく、むしろよい入門書になって
いるように思います。
翻訳の日本語もていねいで読みやすく、一気に読めました。訳者二人の解説が
とても参考になるので、本文を読む前にそちらを読んでおくことをお勧めします
。できれば文庫版で価格も安くなってほしいです。