喫煙者も非喫煙者も、互いへの苛立ちがヒートアップしているような気がする昨今。
現実味が欠けた設定を持つ本書を読むと、すこしクールダウンするのでは?
無煙タバコで、身体に害がないものが発売される...現実世界でいつかは起こりそうです。
そうなった時に、上記の”苛立ち”は消滅していくのか?
この辺りを、まず最初に面白く感じました。
そして、南米が発祥地であるタバコとは何ぞや...
という視点からも興味深く読むことができます。
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ニコチアナ (角川文庫 か 42-2) 文庫 – 2008/8/25
川端 裕人
(著)
アメリカで煙の出ないシガレットを売り出そうとしそうとしていた二人のビジネスマン。売り込みのため、タバコの歴史を追うち、いつのまにかタバコが孕む神話に絡めとられ・・・。
- 本の長さ462ページ
- 言語日本語
- 出版社角川グループパブリッシング
- 発売日2008/8/25
- ISBN-104043748027
- ISBN-13978-4043748020
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商品の説明
著者について
1964年兵庫県生まれ。東大教養学部(科学史、科学哲学)卒。日本テレビ、科学技術庁、気象庁担当記者を経て、97年退社。98年「夏のロケット」で第15回サントリーミステリー大賞優秀作品賞受賞。小説に「夏のロケット」「手のひらの中の宇宙」「エピデミック
登録情報
- 出版社 : 角川グループパブリッシング (2008/8/25)
- 発売日 : 2008/8/25
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 462ページ
- ISBN-10 : 4043748027
- ISBN-13 : 978-4043748020
- Amazon 売れ筋ランキング: - 1,250,954位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 15,673位角川文庫
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著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2015年2月9日に日本でレビュー済み
新型無煙シガレット開発をめぐりたばこのルーツとでも言うべき半分幻想的な作品だった。
愛煙家として興味があったが、作品は話が進むに従い宗教感、さらには魔術的内容にまで発展した。
宗教、魔術などには興味が無くだんだん読むのが苦痛になってしまった。
唯一の発見はタバコ葉の種類やタバコが茄子科の植物であることくらいか。
一般文学通算1372作品目の感想。2015/02/09 08:35(in中国・山東省・青島)
愛煙家として興味があったが、作品は話が進むに従い宗教感、さらには魔術的内容にまで発展した。
宗教、魔術などには興味が無くだんだん読むのが苦痛になってしまった。
唯一の発見はタバコ葉の種類やタバコが茄子科の植物であることくらいか。
一般文学通算1372作品目の感想。2015/02/09 08:35(in中国・山東省・青島)
2009年8月1日に日本でレビュー済み
川端裕人の小説は、よく読んでいるんだけど、この小説は存在自体は知っていたが、読んだことがなかった。今回、文庫化をきっかけに読んでみた。
文庫化では加筆修正されているらしいが単行本を読んでいないので、どこが変わったかはわからない。2001年度出版ということなので、ちょうど嫌煙権(?)ブームが起きていた頃に、出版された。ということは、きっとあまり受け入れられなかったんだろうな。
たばこの害や逆に喫煙者の権利を訴えている書物は多くあったが、この小説のように煙草、喫煙の文化的な歴史を踏まえたフィクション、しかも近代文明の批判をうちに秘めたものは、あまりなかったように思う。
面白い小説だった。喫煙者と禁煙者の対立、ヨーロッパの近代的な世界観と中南米の呪術的な世界観との対立を止揚する試みは、とっても斬新。小説としては、あまり起伏がなく、盛り上がりもないけど、そのテーマ性だけでも読ませられた。
自分は、喫煙者、しかも重度のニコチン依存症なので、煙草なしでは生きていけない。ただ、それは自分個人の嗜好の問題なので、それを権利として認めよ、とまで強弁するつもりはない。自分しかいないところですわせてもらえればいい。
おの小説に出てきたフレーズで「煙草は時間を微分する(ディファンレシエート)」するというのがあったが、まさに、それこそが自分には必要。
均質な時間の流れを断ち切り、自分の時間をそこに現出するためのマジカルな道具、それが煙草なのだ。
自分も無煙たばこができたら、それにするだろうな。でも紫煙をくゆらせるっていいことばなんだけど、使えなくなるな。
文庫化では加筆修正されているらしいが単行本を読んでいないので、どこが変わったかはわからない。2001年度出版ということなので、ちょうど嫌煙権(?)ブームが起きていた頃に、出版された。ということは、きっとあまり受け入れられなかったんだろうな。
たばこの害や逆に喫煙者の権利を訴えている書物は多くあったが、この小説のように煙草、喫煙の文化的な歴史を踏まえたフィクション、しかも近代文明の批判をうちに秘めたものは、あまりなかったように思う。
面白い小説だった。喫煙者と禁煙者の対立、ヨーロッパの近代的な世界観と中南米の呪術的な世界観との対立を止揚する試みは、とっても斬新。小説としては、あまり起伏がなく、盛り上がりもないけど、そのテーマ性だけでも読ませられた。
自分は、喫煙者、しかも重度のニコチン依存症なので、煙草なしでは生きていけない。ただ、それは自分個人の嗜好の問題なので、それを権利として認めよ、とまで強弁するつもりはない。自分しかいないところですわせてもらえればいい。
おの小説に出てきたフレーズで「煙草は時間を微分する(ディファンレシエート)」するというのがあったが、まさに、それこそが自分には必要。
均質な時間の流れを断ち切り、自分の時間をそこに現出するためのマジカルな道具、それが煙草なのだ。
自分も無煙たばこができたら、それにするだろうな。でも紫煙をくゆらせるっていいことばなんだけど、使えなくなるな。
2009年6月6日に日本でレビュー済み
タバコを題材にした、非常に良質のサイエンスフィクションです。
ある意味、情感に欠けるかもしれませんが、
文章も端正で安心して読むことができます。
ある意味、情感に欠けるかもしれませんが、
文章も端正で安心して読むことができます。