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謙虚なコンサルティング ― クライアントにとって「本当の支援」とは何か Kindle版
コンサルティングの世界の常識を覆した「プロセス・コンサルテーション」
、世界中の人々の職業観に多大な影響を与え続けている「キャリア・アンカー」
に続く新コンセプト。組織心理学、組織開発の第一人者エドガー・シャイン最新刊!
■自分ではなく、 相手が答えを見出す「問い方と聴き方」
押しつけではない、本当に人の役に立つ「支援学」の極意(『人を助けるとはどういうことか』)と
自分ばかり喋るのではなく、「謙虚に問いかける」コミュニケーションの技法(『問いかける技術』)を
コンサルティングや支援の現場で活かす、という視点で書かれた実践的な本です。
■なぜ、「謙虚なコンサルティング」が必要なのか?
今日の組織は、解決に必要な知識や技術が自明でない問題に直面し、
「答えを提供する」から、「答えを見出せるよう支援する」へとコンサルタントの役割も変化。
クライアントが自ら真の問題に気づき、いま最もやるべきことを見出す「本当の支援」を実現するには、
自分では答えを出せないことを自覚し、謙虚な姿勢を選び、謙虚に問いかけることが不可欠なのです。
■25の事例から学ぶ、成功するコンサルティングと失敗するコンサルティングの違い
大失敗に終わった著者のコンサル第1号案件、たった一言でCEOを開眼させた「最高の支援」ほか
著者50年にわたるコンサルティング事例が満載。GE、P&Gなど実際の企業や組織の事例も多数。
「事例(背景、当事者の発言)」と「学び(失敗のワケ、成功要因)」を通して、実践のコツがつかめます。
「コンサルティングに関する書籍のなかで、シャインの著書ほど専門家の役に立つものを、私は読んだことがない。
コンサルティング業界は今また、本書によって、ふたたび変化をもたらされるだろう。まさしく必読の書である」
オットー・シャーマー 『U理論』(英治出版)著者、マサチューセッツ工科大学上級講師
原題 Humble Consulting: How to Provide Real Help Faster
- 言語日本語
- 出版社英治出版
- 発売日2017/5/17
- ファイルサイズ5144 KB
- 販売: Amazon Services International LLC
- Kindle 電子書籍リーダーFire タブレットKindle 無料読書アプリ
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出版社より
自分ではなく、 相手が答えを見出す「問い方と聴き方」
今日の組織は、解決に必要な知識や技術が自明でない問題に直面し、「答えを提供する」から、「答えを見出せるよう支援する」へとコンサルタントの役割も変化。
クライアントが自ら真の問題に気づき、いま最もやるべきことを見出す「本当の支援」を実現するには、自分では答えを出せないことを自覚し、謙虚な姿勢を選び、謙虚に問いかけることが不可欠です。そのような「謙虚なコンサルティング」のあり方について、実践的にまとめられた1冊。
[著者]エドガー・H・シャイン Edgar H. Schein
1928年生まれ。マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン経営大学院名誉教授。シカゴ大学卒業後、スタンフォード大学で心理学の修士号、ハーバード大学で社会心理学の博士号を取得。1956年よりMIT スローン経営大学院で教鞭をとり1964年に組織心理学の教授に就任。1972年から1982年まで組織研究グループの学科長を務めた。2006年に退官し名誉教授となる。組織文化、組織開発、プロセス・コンサルテーション、キャリア・ダイナミクスに関するコンサルティングを行い、アップル、P&G、ヒューレット・パッカード、シンガポール経済開発庁など多数の企業・公的機関をクライアントとしてきた。『キャリア・アンカー』(白桃書房)、『プロセス・コンサルテーション』(同)、『組織文化とリーダーシップ』(同)、『人を助けるとはどういうことか』(英治出版)、『問いかける技術』(同)など著書多数。
商品の説明
出版社からのコメント
(以下、「監訳者による序文」より一部抜粋)
思い出してみてほしい。これまでの人生で、相談を受けて相手の役に立つことができたと心から思える経験はあるだろうか。その時あなたはどんな姿勢で相手に向き合い、どんな言葉を投げかけただろうか。
私自身はどうかといえば、これは本当に相手のためになったと思えるエピソードが、確かに一つや二つはすぐに頭に浮かぶ。だが同時に、役に立ちたいと強く思っていたのに、結果として何も生みだすことができなかった苦い思い出も、多く思い起こされる。
うまくいった時とうまくいかなかった時の違いは、はたして何だったのだろうか。相談相手も状況もそれぞれ異なる中で、これだけはおさえるべき原則、というようなものはあるのだろうか。
会議室や職場、食事の席、あるいは電話やメールを通じて、私たちは日々相談を受けている。クライアントからの相談、上司や部下や同僚からの相談、旧友からの思いがけない相談。誤解を恐れずいえば、仕事の多くは「相談」から始まっている。
誰かに相談されたとき、どうすれば相手の役に立つことができるだろうか? 人生やビジネスにおけるこの重大な問いに答えるのが、本書である。
著者について
エドガー・H・シャイン Edgar H. Schein
1928年生まれ。マサチューセッツ工科大学(MIT)スローン経営大学院名誉教授。シカゴ大学卒業後、スタンフォード大学で心理学の修士号、ハーバード大学で社会心理学の博士号を取得。1956年よりMIT スローン経営大学院で教鞭をとり1964年に組織心理学の教授に就任。1972年から1982年まで組織研究グループの学科長を務めた。2006年に退官し名誉教授となる。組織文化、組織開発、プロセス・コンサルテーション、キャリア・ダイナミクスに関するコンサルティングを行い、アップル、P&G、ヒューレット・パッカード、シンガポール経済開発庁など多数の企業・公的機関をクライアントとしてきた。『キャリア・アンカー』(白桃書房)、『プロセス・コンサルテーション』(同)、『組織文化とリーダーシップ』(同)、『人を助けるとはどういうことか』(英治出版)、『問いかける技術』(同)など著書多数。
監訳者 金井 壽宏 Toshihiro Kanai
1954年生まれ。神戸大学大学院経営学研究科教授。1978年京都大学教育学部卒業、1980年神戸大学大学院経営学研究科博士前期課程修了、 1989 年マサチューセッツ工科大学でPh.D.、1992年神戸大学で博士(経営学)を取得。モティベーション、リーダーシップ、キャリアなど、働く人の生涯にわたる発達や、組織における人間行動の心理学的・社会学的側面を研究している。最近はクリニカルアプローチによる組織変革や組織開発の実践的研究も行っている。『変革型ミドルの探求』(白桃書房)、『ニューウェーブ・マネジメント』(創元社)、『経営組織』(日経文庫)、『働くひとのためのキャリア・ デザイン』(PHP新書)、『リーダーシップ入門』(日経文庫)など著書多数。
訳者 野津 智子 Tomoko Nozu
翻訳家。獨協大学外国語学部フランス語学科卒業。主な訳書に、『サーバントであれ』『シンクロニシティ【増補改訂版】』『チームが機能するとはどういうことか』(いずれも英治出版)、『仕事は楽しいかね?』(きこ書房)、『グレートカンパニー』(ダイヤモンド社)、『スタンフォード・インプロバイザー』『外資系キャリアの出世術』(ともに東洋経済新報社)、『夢は、紙に書くと現実になる!』(PHP研究所)、『5つのツール』(早川書房)などがある。
登録情報
- ASIN : B072HH1SN5
- 出版社 : 英治出版 (2017/5/17)
- 発売日 : 2017/5/17
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 5144 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 292ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 41,305位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 5,362位ビジネス・経済 (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
著者について
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1954年神戸生まれ。1978年京都大学教育学部卒業。1980年神戸大学大学院経営学研究科修士課程を修了。1989年MIT(マサチューセッツ工科 大学)でPh.D.(マネジメント)を取得。1992年神戸大学で博士(経営学)を取得。神戸大学大学院経営学研究科教授(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『リーダーシップ入門』(ISBN-10:453211053X)が刊行された当時に掲載されていたものです)
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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クライアントとのコミュニケーションや振る舞いという抽象的なもののありたい姿を言語化する上で大変参考になった。
自分が今やっている案件そのものに疑問を感じたときに改めて読むと役に立ちそう
レベル2の関係。
仕事の割りきりと友人関係のちょうど間のいい関係をつくるためには、自分をさらけ出し話しやすい雰囲気を作る必要がある。
あくまで、仲良くなるためではなく本質的な問題を解くためにクライアント自ら考えてもらうきっかけをつくる手段となる。
コンサルタント志望であれば読んでおくといいと会社の上司に言われて読んでみたが、大きな発見はなかった。
分かりやすく読みやすい本でした。
学習効率が悪いのでおすすめはしない。
マサチューセッツ工科大学(MIT)の名誉教授であり組織心理学、組織開発の第一人者であるエドガー・シャイン教授の著作を、組織論やリーダーシップ論において日本を代表する研究者である金井壽宏先生が訳した贅沢な一冊です。
本書は、「自分が話す」スタイルのコンサルティングを否定した上で、コンサルタント(支援者)とクライアントが築くべき適度な距離感(レベル2※①)と、その関係性からもたらされるプロセスコンサルティングやアダプティブムーブ(※②)の有効性を説いています。
読みどころは、そのプロセスで求められるなコンサルタントとしての姿勢(※③)と技術(適切な質問をする力)についての筆者自らが関与した事例を用いた懇切な解説です。
また題名である“謙虚なコンサルティング“とは、問題の複雑さやクライアントの切迫感、複雑さゆえにどうすればよいか初めは分からないことを受容し、その上で「なんとかして役に立ちたい」という思いで「全開の好奇心」と「思いやり」をもって全力を尽くす、という支援者の姿勢を指し、それを妨げるのは「内容の誘惑」、すなわち自分の専門分野をいかに活かすか(どう商売に結び付けるか)という邪念だとしています。
あらゆる経営課題に対して自らが提供するソリューションが唯一絶対の解決策であるという”自分ありき“の提案を行ないがちな“コンサルタント”が、客観性と冷静さを取り戻す上で必読の一冊でもあります。
※①;人間関係における信頼と率直さのレベル
Level -1= ネガティブな敵対関係、不当な扱い
Level 1= 礼儀、取引、専門職としての役割に基く関係
Level 2= 固有の存在として認知する(個人的な知り合い)
Level 3= 深い友情・愛情・親密さ
※②;アダプティブ・ムーブ
診断→分析→提案という一連のコンサルティングプロセスにかかる時間とリスクを省き、クライアントとの会話のの中で生まれる「本当の懸念」と「組織に関する緊急の課題とその原因」に対する気付きに基く瞬時の打ち手。
それは問題に対する解決策ではなく、状況を改善したり次のムーブへ繋がる、より診断的なデータを引き出したりすることを目的とした行動。
※③;謙虚なコンサルティングに求められる姿勢
i) Commitment(積極的な気持ち)
力になりたいという気持ちが整ってから行動を起こす。仕事になりそうかどうかではなく、力になりたいという気持ちが導くままに行動し、クライアントの問題が解決できそうかを判断する
ii)Caring(思いやり)
未来のクライアントとその人が話すことに集中する。自身の経験に基く予想をしない。間違いなく役に立てると思う物事(自分の専門分野)に敢えて耳を傾けない。
iii)Curiosity(好奇心)
何が起きているのか見当もつかないという場合は好奇心を全開にする。相手と接する最初の瞬間から積極的かつ熱心に相手の話に耳を傾ける。
コンサルティング カウンセリング
関係性 上下関係 対等
声を出すのは コンサルタント カウンセラー
必要なもの 成功実績 信頼関係
専門性 極めて高い 高い
(クライエントニーズ) (心理学的理論)
回数 計画的(中長期) 複数回
契約 あり あり(クライエント判断)
本書では,コンサルティングにカウンセリングでいわれている,クライエントとの対等な視線の元,信頼関係を構築して,これまでの上から目線(コンサルタントが上の関係)を改める,これがレベル2と言われる関係だと説いて,推奨しています.
人間関係のレベルを下記の4段階から説明しています.
レベル -1:ネガティブな敵対関係.囚人や奴隷,異なる文化圏の人,
犯罪者や詐欺師の犠牲になる人など
レベル1:個人的知り合いではないが,相互を同じ人間として扱う関係
礼儀をわきまえたレベルでの会話が成り立つ
医者や弁護士が患者やクライアントに見せるような姿勢
ほどほどの距離を保つ関係性 → 世間的にはこの関係が多い!
レベル2:ほどほどの距離感で,必要な他人ではなく,もっと個人的な話のできる関係
深い信頼が構築され,率直さを見せても壊れない関係
レベル3:深い友情や愛情,親密さをもった関係
→ 恋愛関係や血縁関係に近い?
レベル-1と3は通常のお付き合いでは議論できないので,
レベル1と2の違いを意識すべしと説いています.
レベル2の関係を構築することが,ビジネスでもそうですが,あらゆる人間社会の関係性の根幹であり,コンサルティングにおいてもカウンセリングと同様なクライアントとの真の人間的な関係性を築く上でとても重要だと説いています.シャインは名高い経営学研究者で,素晴らしい業績を残しており,カウンセリングの世界でも 『キャリアアンカー』 が(日本では?)その代表的な代名詞であり,キャリア理論に関するの数多くの業績を構築しています.
そのコンサルタントでもあり,カウンセラーでもある経営学,且つキャリア支援の大家が最終的にたどり着いた結論が
『信頼関係の構築』 が すべての関係性の根幹であり,
従来のコンサルティングへのカウンセリング的視点の融合,
これはロジャーズが提唱する,
共感,受容,自己一致の融合といえるように思いました.
よい関係性は 信頼関係 があってこそ!
良い関係性,信頼関係の構築はカウンセリングの世界では,ある面常識ですが,コンサルティングの世界も意識すべきで,コンサルをする場合の成功要因の一つでもあると説いています.
謙虚なコンサルティングとは,クライエントと信頼関係を構築
→ レベル2の関係性の構築に相当
カウンセリングの基本である,クライエントに語らせるための支援であり,
コンサルタントが解決方法を押し付けるわけではないということです.
コンサルティングも,結局はこの領域に到達したことをある面妥当な成り行きだと理解しています.