プライム無料体験をお試しいただけます
プライム無料体験で、この注文から無料配送特典をご利用いただけます。
非会員 | プライム会員 | |
---|---|---|
通常配送 | ¥410 - ¥450* | 無料 |
お急ぎ便 | ¥510 - ¥550 | |
お届け日時指定便 | ¥510 - ¥650 |
*Amazon.co.jp発送商品の注文額 ¥3,500以上は非会員も無料
無料体験はいつでもキャンセルできます。30日のプライム無料体験をぜひお試しください。
¥1,980¥1,980 税込
発送元: Amazon.co.jp 販売者: Amazon.co.jp
¥102¥102 税込
ポイント: 1pt
(1%)
配送料 ¥256 5月17日-19日にお届け
発送元: K&Sブックス 販売者: K&Sブックス
無料のKindleアプリをダウンロードして、スマートフォン、タブレット、またはコンピューターで今すぐKindle本を読むことができます。Kindleデバイスは必要ありません。
ウェブ版Kindleなら、お使いのブラウザですぐにお読みいただけます。
携帯電話のカメラを使用する - 以下のコードをスキャンし、Kindleアプリをダウンロードしてください。
日本語が亡びるとき―英語の世紀の中で 単行本 – 2008/11/5
購入オプションとあわせ買い
- ISBN-104480814965
- ISBN-13978-4480814968
- 出版社筑摩書房
- 発売日2008/11/5
- 言語日本語
- 本の長さ330ページ
よく一緒に購入されている商品
この商品をチェックした人はこんな商品もチェックしています
登録情報
- 出版社 : 筑摩書房 (2008/11/5)
- 発売日 : 2008/11/5
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 330ページ
- ISBN-10 : 4480814965
- ISBN-13 : 978-4480814968
- Amazon 売れ筋ランキング: - 135,424位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
「『漢文を読めない人の書いた文学は読んでもつまらない』と言う人が昔は結構おられました。私はもちろん漢文が読めないのでつまらない文学を書く世代ですが、少なくとも日本近代文学は読んで育ちました。日本の近代には『こういう文学がありました』と振り返りつつ、日本近代文学の最後に来た者の一人として書いています。」
(「私は近代日本文学の最後に来た者」『公研』2020年12月号インタビューを修正)
略歴
東京に生まれる。12歳の時、父親の仕事の都合で家族と共にニューヨーク近郊のロングアイランドに移り住む。アメリカになじめず、ハイスクール時代を通じて、昭和二年発行の改造社版の「日本現代文学全集」を読んで過ごす。ハイスクールを卒業したあとは、英語と直面するのを避け、まずはボストンで美術を学ぶ。次にパリに短期滞在した後、最終的にはアメリカのイェール大学と大学院で仏文学を学ぶ。博士課程を修了したあと、日本に一度戻るが、また渡米して大学で日本近代文学を教える。東京在住。
最初に発表した小説、『續明暗』(1990年)は、夏目漱石の遺作で未完の作でもある『明暗』(1917年)を、漱石独特の文体と表記法を使って完成させた。芸術選奨新人賞を受賞した。
第二作の、『私小説 from left to right』(1995年)では、日本語に英語を交ぜた横書きの文体を用いて、自伝風にアメリカでの生活を描いた。野間文芸新人賞を受賞した。
第三作、『本格小説』(2002年)は、エミリー・ブロンテの『嵐が丘』を、中国の少数民族の血が半分混ざったヒースクリフを登場させながら、日本の近代史を描いた。読売文学賞を受賞した。
『日本語が亡びるとき—英語の世紀の中で』(2008年)という長い評論では、西洋に触れた日本の衝撃から近代文学の誕生までの歴史を振り返り、そのとき国語になった日本語の高みが、現在の英語の制覇によって、いかに崩れ去る危険に晒されているかが語られている。小林秀雄賞を受賞した。
『日本語で読むということ 』(2009年)と『日本語で書くということ』(2009年)の二冊は、過去にわたって書かれたエッセイや随筆を集めたものである。『日本語が亡びるとき—英語の世紀の中で』の執筆に至るまでの経緯を辿ることができる。
最近作『母の遺産−新聞小説』(2012年)は、読売新聞で毎週土曜日に連載した新聞小説に、加筆修正をほどこしたものである。母の介護に追われ、離婚を考える五十代の女性を描いた。大佛次郎賞を受賞した。
その後4冊の著書の英訳の推敲作業に追われていたが、現在は新しい小説を書いている。2021年『新潮』連載予定。
-
トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
レビューのフィルタリング中に問題が発生しました。後でもう一度試してください。
次に国語として成立した時期を明治の文明開花期だというのもおかしい。この本では近代日本文学を奇跡とたたえるがそれ以前の膨大な日本文学を奇跡と称えないという誤りにつながっている。伊勢物語、源氏物語、平家物語、方丈記、徒然草、今昔物語など世界的な文学作品が生まれたのは漢字かな混じり文が成立していたことが大きい。この次期に国語が成立していたと考えないと辻褄があわない。著者が日本は英仏より遅れた国だという先入観に捉われているための誤りと思うが日本の古典文学の蓄積は質量ともに英仏をはるかに超えている。
三つ目に日本が明治時代に植民地化されなかった幸運を力説するのも間違っている。日本と朝鮮、ベトナムとの違いは日本が幕末期に植民地化されなかったところにあるのではなく、AD900年ごろに既に漢字かな混じり文という書き言葉を成立させ、膨大な古典文学が蓄積されているところに或る。これに対し朝鮮、ベトナムでは自国語の独立を守れず、書き言葉が最終的な形で成立したかどうか未だはっきりしない。現に両国とも殆ど独自の文学作品を残していない。
著者が「日本語は漢文の現地語に過ぎない」と繰り返し述べている点ほど大きな誤りはない。日本語に対する無知をさらけ出していると言える。恐らく漢字を使っていることを指しているのであろうが漢字は日本語(大和言葉)の表意文字であり、大和言葉の語幹を表すために使われているに過ぎない。例えば
君がため春の野に出でて若菜摘む我が衣手に雪は降りつつ
この和歌は100%大和言葉であり、中国語的要素は全く含まれていない。よく「日本語は中国語の現地語に過ぎない」と言えたものである。
日本語の名文家として評価の高い著者でさえこれほど日本語に対して偏見と誤解を抱いているというところに日本語の危機がある。日本人が日本語のことをほとんど知らないのである。
いろいろ批判したが著者が「日本語を守るために、近代日本文学をたくさん読ませる必要がある」といっているのには賛成である。また「フランス語が亡びることより日本語が亡びることの方が人類にとっての損失が大きい」というのは正しい。
これを理解するために、国語とは何かを、「普遍語」、「現地語」との対比で明らかにした上で、人類の叡智を理解し、それらと対話し、表現するために必要な「書き言葉」としての第一言語が、日本語となった過程を明らかにしている。
本書では、日本語の運命に対する悲哀すら感じられ、それは、すでに廃れた漢文との対比により、一層、深く、突き刺さる。
良書である。
なお、1章、2章(の中盤まで)は、作者がなぜ本書を書くに至ったかを理解するためには重要であるが、退屈である。読者は、何とか2章終盤まで読み進めてもらえれば、良書であるとわかってもらえると思う。
なお、最終章は、いささか想いが強すぎて、読みづらい。
美しい本を丁寧な梱包で素早く発送してくださった、まごころ堂さんに感謝いたします。