モノクローム・セットという特異なグループの魅力を凝縮した全19曲のベスト盤(1988年)。
マイク・オールウェイの始めたelというレーベルのコンセプトは、お洒落なのに変態な音楽ということで
その最も端的なモデルとしてモノクローム・セットみたいなバンドの音だったという。
それだけマイク・オールウェイは。モノクローム・セットを買っていたわけで、ベストを出したかったのも
よく分かる彼らの魅力満載の好内容となっている。とはいうものの、モノクロームの主幹ビドのほうは、
あまりelというレーベルやマイク・オールウェイのやり方を好ましく思っていなかったようで、
このベストもあまり出したくはなかったというのから面白い。
そんな経緯はあるものの、本作はとりあえず国内盤の解説が素晴らしかった。
サロン・ミュージックの竹中仁見さんによる解説。
彼らのアルバムや関連のディスコグラフィーの詳細な説明。
奇妙で捻じれた歌詞と対訳と至れり尽くせりな内容なのだ。
そんなわけで、ぜひ国内盤で手に入れたほうがお得な作品だ。