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うらおもて人生録 (新潮文庫) 文庫 – 1987/11/30
色川 武大
(著)
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一度、ためしに、小さく負けてごらん。
優等生がひた走る本線のコースばかりが人生じゃない。愚かしくて不格好な人間が生きていく上での〝魂の技術〞を静かに語った名著。
優等生がひた走る本線のコースばかりが人生じゃない。ひとつ、どこか、生きるうえで不便な、生きにくい部分を守り育てていくことも、大切なんだ。勝てばいい、これでは下郎の生き方だ……。著者の別名は雀聖・阿佐田哲也。いくたびか人生の裏街道に踏み迷い、勝負の修羅場もくぐり抜けてきた。愚かしくて不格好な人間が生きていくうえでの魂の技術とセオリーを静かに語った名著。
優等生がひた走る本線のコースばかりが人生じゃない。愚かしくて不格好な人間が生きていく上での〝魂の技術〞を静かに語った名著。
優等生がひた走る本線のコースばかりが人生じゃない。ひとつ、どこか、生きるうえで不便な、生きにくい部分を守り育てていくことも、大切なんだ。勝てばいい、これでは下郎の生き方だ……。著者の別名は雀聖・阿佐田哲也。いくたびか人生の裏街道に踏み迷い、勝負の修羅場もくぐり抜けてきた。愚かしくて不格好な人間が生きていくうえでの魂の技術とセオリーを静かに語った名著。
- 本の長さ345ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日1987/11/30
- 寸法14.8 x 10.5 x 2 cm
- ISBN-104101270023
- ISBN-13978-4101270029
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登録情報
- 出版社 : 新潮社 (1987/11/30)
- 発売日 : 1987/11/30
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 345ページ
- ISBN-10 : 4101270023
- ISBN-13 : 978-4101270029
- 寸法 : 14.8 x 10.5 x 2 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 92,119位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 1,723位近現代日本のエッセー・随筆
- - 2,012位新潮文庫
- - 2,336位日本文学
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2021年10月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
心に刻み込むように読んで、日常生活では忘れちまった方がいいです。
2015年9月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
色川武大さんの「9勝6敗」という言葉を西部邁さんの「金銭(かね)の咄噺(はなし)」で見つけて本書を読んでみました。逆に本書の解説で西部邁さんが登場しています。
色川武大さんは少年時代を戦中で過ごした時代の人で、自分をだらしなくて劣等生だと言っています。中学3年生でガリ版同人誌を作っていたのが学校にバレて無期停学になり、工場で働くも続かず、10代にして博打の道に入ります。その後、20代初めに足を洗って出版社を転々として小説業で身を立てたという経歴です。
本書は10代くらいの青少年向けに色川さんが博打やその他自分の人生の中で実地に学んだことから、人生の勝負をどう乗り切っていくか(「しのぐ」か)について書かれた本で、まるで隣に座って語りかけるような口調で書かれています。
おそらく何かの少年向け雑誌に一年間の連載で週刊で書かれたもののようですが、こういうエッセイが少年誌に載っていたというのが時代を感じさせます。今だと娯楽、情報中心なのでしょうが、子供に人生論なんか語っても分かるわけないと大人は思ってるだろうし、大多数の子供もそんなものに興味を示さないでしょう。
色川さんが博打で過ごした10代の頃の話を読むと、10代の子供だからって全くバカに出来ないなと思います。まぁ、戦国時代だと結婚もして立派に父の補佐をしていた歳ですし今が子供扱いし過ぎているのかも知れません。
組織の中で動くのが苦手な代わりに、観察力が非常に強くてじぃーっと何百時間も眺めているだけで学んでしまうわけです。
本書で語られている人生論は「勝負」が中心になっていますが、決してその場を勝つための作戦というわけではなくて、長い目で見て負けないための戦略です。9勝6敗くらいで我慢しておけ、ではなくて、9勝6敗くらいになるように負けろということです。
多分、色川さんにとって大嫌いだと思いますが、日本のサラリーマンの生き方にも通じるものがあるような気がします。あまり勝ちすぎると周りからひがまれて脚を引っ張られる。時には周りを勝たせてやって全体の調和を保ちながら少し自分が得をするくらいが一番いいと。
あと、運の話は面白いと思いました。自分のフォームをしっかりと持つ。フォームで勝つのは運を使わない。ちゃんとしたフォームで負けた時は運がマイナスされるけど、その運はまた後で戻ってくる。これは全くスポーツでも使えそうです。
色川武大さんは少年時代を戦中で過ごした時代の人で、自分をだらしなくて劣等生だと言っています。中学3年生でガリ版同人誌を作っていたのが学校にバレて無期停学になり、工場で働くも続かず、10代にして博打の道に入ります。その後、20代初めに足を洗って出版社を転々として小説業で身を立てたという経歴です。
本書は10代くらいの青少年向けに色川さんが博打やその他自分の人生の中で実地に学んだことから、人生の勝負をどう乗り切っていくか(「しのぐ」か)について書かれた本で、まるで隣に座って語りかけるような口調で書かれています。
おそらく何かの少年向け雑誌に一年間の連載で週刊で書かれたもののようですが、こういうエッセイが少年誌に載っていたというのが時代を感じさせます。今だと娯楽、情報中心なのでしょうが、子供に人生論なんか語っても分かるわけないと大人は思ってるだろうし、大多数の子供もそんなものに興味を示さないでしょう。
色川さんが博打で過ごした10代の頃の話を読むと、10代の子供だからって全くバカに出来ないなと思います。まぁ、戦国時代だと結婚もして立派に父の補佐をしていた歳ですし今が子供扱いし過ぎているのかも知れません。
組織の中で動くのが苦手な代わりに、観察力が非常に強くてじぃーっと何百時間も眺めているだけで学んでしまうわけです。
本書で語られている人生論は「勝負」が中心になっていますが、決してその場を勝つための作戦というわけではなくて、長い目で見て負けないための戦略です。9勝6敗くらいで我慢しておけ、ではなくて、9勝6敗くらいになるように負けろということです。
多分、色川さんにとって大嫌いだと思いますが、日本のサラリーマンの生き方にも通じるものがあるような気がします。あまり勝ちすぎると周りからひがまれて脚を引っ張られる。時には周りを勝たせてやって全体の調和を保ちながら少し自分が得をするくらいが一番いいと。
あと、運の話は面白いと思いました。自分のフォームをしっかりと持つ。フォームで勝つのは運を使わない。ちゃんとしたフォームで負けた時は運がマイナスされるけど、その運はまた後で戻ってくる。これは全くスポーツでも使えそうです。
2015年12月23日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
自分の生き方をいかに形成していくかという命題は、20代中盤の私だけでなく、どの年代の人にもそれぞれ死活的に重大な事柄なんだと思う。
そうであるにも関わらず、多くの社会人は日々の忙しさにかまけて、また学生もあれこれ日常の出来事に追われて、いつの間にか「生き方」への粘り強い意志を放擲し、この途方のない問いに見切りをつけ、結婚だ、子供の養育だ、出世だ左遷だ、と目先の課題に追われはじめ、人生を進んで行ってしまうのだと思う。
強い志で選んだ道にしても、社会でアレヨアレヨと揉まれているうちに、振り返れば風化し、前を向いても既に朽ち果てたものにしか見えなくなるのかもしれない。
一方、なんとなく選んだ道だったとしても、そのなんとなくの選択がもしかしたら唯一無二の大正解で、人生が鮮やかな色彩に満ちたものになるのかもしれない。しかし全くの大失敗なのかもしれない。
というより、結局のところ「生き方」への選択自体が人生の良し悪しを決定するのではなく、どの選択をしたとしても、その選択をしたことを誇りに思い、現在から未来に向けて自らを磨き上げていく姿勢が大切なんだと思う。
こう感想を書いたけれど正直本書とはあまり関係ないと思うのでレビューとしては用を成していない。
もう一度本書に即して感想を書くと、
本書からは
・人生は9勝6敗のスタンス
・好きなことから道を探すのでなく、嫌なこと探しから始めて道を探し手に職をつけていくこと
・そもそも人間は泥以下の存在
・劣等感を「単なるバネ」にするのでなく、劣等感をモノにしていく
・贈与関係
・東京的常識(=優等生の常識)で捨象されてしまう人と社会の奥行き、多様性
・先回り力
・見の姿勢から入る
・素直に、素直に、そして離れること
最近読んだ「元外資系コンサルの・・・」的な自己啓発系書籍群とは見方が違っていた。
戦後のどさくさから生まれ、育ち、裸足で地べたに立ちながら世の中を透徹して視てきた点が重く、深みがあった。
読了して思考整理もままならないまま書いた感想でした。が、整理もままならぬまま早く何かを書き連ねたくなるほど、面白い本でした。貸してくれた友人に感謝。
そうであるにも関わらず、多くの社会人は日々の忙しさにかまけて、また学生もあれこれ日常の出来事に追われて、いつの間にか「生き方」への粘り強い意志を放擲し、この途方のない問いに見切りをつけ、結婚だ、子供の養育だ、出世だ左遷だ、と目先の課題に追われはじめ、人生を進んで行ってしまうのだと思う。
強い志で選んだ道にしても、社会でアレヨアレヨと揉まれているうちに、振り返れば風化し、前を向いても既に朽ち果てたものにしか見えなくなるのかもしれない。
一方、なんとなく選んだ道だったとしても、そのなんとなくの選択がもしかしたら唯一無二の大正解で、人生が鮮やかな色彩に満ちたものになるのかもしれない。しかし全くの大失敗なのかもしれない。
というより、結局のところ「生き方」への選択自体が人生の良し悪しを決定するのではなく、どの選択をしたとしても、その選択をしたことを誇りに思い、現在から未来に向けて自らを磨き上げていく姿勢が大切なんだと思う。
こう感想を書いたけれど正直本書とはあまり関係ないと思うのでレビューとしては用を成していない。
もう一度本書に即して感想を書くと、
本書からは
・人生は9勝6敗のスタンス
・好きなことから道を探すのでなく、嫌なこと探しから始めて道を探し手に職をつけていくこと
・そもそも人間は泥以下の存在
・劣等感を「単なるバネ」にするのでなく、劣等感をモノにしていく
・贈与関係
・東京的常識(=優等生の常識)で捨象されてしまう人と社会の奥行き、多様性
・先回り力
・見の姿勢から入る
・素直に、素直に、そして離れること
最近読んだ「元外資系コンサルの・・・」的な自己啓発系書籍群とは見方が違っていた。
戦後のどさくさから生まれ、育ち、裸足で地べたに立ちながら世の中を透徹して視てきた点が重く、深みがあった。
読了して思考整理もままならないまま書いた感想でした。が、整理もままならぬまま早く何かを書き連ねたくなるほど、面白い本でした。貸してくれた友人に感謝。
2019年8月6日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
少年時代の観察や、馬の話、猫兄弟の話など、
戦後を生き抜いてきたエピソードに関しては印象に残り興味深く読めたのですが、
勝ち負けやギャンブルに例える話は繰り返しが多く、退屈に感じるページのほうが多かったです。
読みやすかったですが、歯応えや読みごたえは感じられませんでした。
戦後を生き抜いてきたエピソードに関しては印象に残り興味深く読めたのですが、
勝ち負けやギャンブルに例える話は繰り返しが多く、退屈に感じるページのほうが多かったです。
読みやすかったですが、歯応えや読みごたえは感じられませんでした。
2020年11月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
内包している思索の深淵の果てしなさに驚く。名著
2021年7月28日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
文体と内容的に、好みがハッキリと分かれる作品と感じました。
ごめんなさい、私は読んで最終的に気持ちが前を向き1歩踏み出せる物を求めていた為、内容を良く理解しないまま購入してしまい、違うと感じたものでした。
ごめんなさい、私は読んで最終的に気持ちが前を向き1歩踏み出せる物を求めていた為、内容を良く理解しないまま購入してしまい、違うと感じたものでした。
2020年4月22日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本の質も良かったし、予定よりも早く届いて満足です。
2018年7月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
元ばくち打ちのプロだったおじさんが若者に向けて語りかける
人生指南書ということで、口調が優しく、読みやすいです。
賭け事から学んだ人生論が、意外な説得力があります。
全勝はありえない。負けることも大切。
苦しい時、辛い時に読み返したい一冊です。
人生指南書ということで、口調が優しく、読みやすいです。
賭け事から学んだ人生論が、意外な説得力があります。
全勝はありえない。負けることも大切。
苦しい時、辛い時に読み返したい一冊です。