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次なる100年: 歴史の危機から学ぶこと 単行本 – 2022/1/28

4.3 5つ星のうち4.3 44個の評価

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近代はどう終わるのか、「第2の中世」は到来するか
圧倒的なスケールで説く、水野「文明史観」の決定版!

【内容紹介】
13世紀以降の社会は「数字(利益)は嘘をつかない」という前提の上に成り立っている。「神は嘘をつかない」という前提で成り立っていた中世キリスト教社会が崩壊していったのは「神が嘘をついた」からであって、人々は来世の天国よりも現世の暮らし向きが年々よくなっていく資本を信じるようになった。そこで、13世紀に教会は利子を認め信者を引き留めた。ところが、21世紀になって、「数字は嘘をつかない」という前提が揺らいでいる。現在は13世紀の身分社会以上に所得の不平等が広がっている。(略)

「21世紀の社会はいかなる方向に向かうか」であるが、社会の在り方は中心概念になにを据えるかで決まってくる。社会の仕組みの中心概念は、21世紀においてはもはやコイン(硬貨)ではない。イコン(聖像)が嘘をついたので、嘘をつかない数字を人々は信じるようになったが、そのコイン(資本)が嘘をつくようになったからである。所有権の概念や株式会社制度を見直し、ケインズのいう「明日のことなど心配しなくてもいい社会」を構築する必要がある。

ゼロ金利社会になって、ようやく日本人は働け、働けという強迫観念から解放され、人間の本質について考える時間を手に入れた。瞑想しても人間の本質はわからないので、「古典」あるいは芸術を学ぶ必要がある。ゼロ金利とは現在と将来の時差がなくなって、現在も将来も同じ価値となったことを意味する。将来もっとよくなるのではなく現在が最高なのである。すなわち、「より遠く」の将来ではなく「より近く」の現在に高い価値が与えられる。「資本の時代」が終わり「芸術の時代」が到来する。「より近く、よりゆっくり、より寛容に」が新たな行動原理となる社会が到来するであろう。(本書「はじめに」より要約抜粋)
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出版社より

資本主義の終焉と歴史の危機 水野和夫 次なる100年

世界史とは「蒐集」の歴史である

ノア以来の世界史は「蒐集」の歴史である。本書の中心テーマは「蒐集」を軸にして市場が現在発するゼロ金利のメッセージをどう読み解くかにある。三冊の古典から三つの法則を抽出し、それを統合することによって初めて、 世紀末から現在にかけて次々と「想定外」の事態すなわち「例外」状況が起き、各国の政権トップが右往左往している背景を理解することができる。

政策当局者は現在我々が直面しているデフレやゼロ金利などを「想定外」という。彼らがそういうのは近代はいまだ続いていると認識しているからに他ならない。しかし、「想定外」が四半世紀も続き、できることは何でもやると断言し、「異次元金融緩和」を採用するなどの従来の常識にとらわれない政策、反対派からすれば禁じ手を実行してきたが、事態は何も変わらない。近代の想定しなかったことが続いているのだから、その原因を探ろうとすれば、近代の前の中世も考察の対象とする必要がある。現在起きているゼロ金利のみならず、新型コロナウイルスなど「想定外」なことは、中世では当たり前に起きていたからである。(はじめにより)

歴史における三つの法則

本書では、三冊の古典から一つずつ導出した法則を相互に関連づけながら、現在のゼロ金利は三つの法則上どのように位置づけられるかという点に焦点を当てて分析していく。

第一法則は、世界史は「蒐集」の歴史である。「蒐集」に先立って分類が行われるので、第二法則は、いかなる基準で「蒐集する」側と「される」側が分類され、「蒐集する」 側の支配基準の正当性基準に関する法則。そして支配の正当性が崩壊し、「蒐集」システムが機能不全に陥ると、「歴史の危機」が起きる。そのプロセスを定式化したものが第三法則である。

世界史が「蒐集」の歴史(第一法則)であると理解するなら、「蒐集」の成果を測るのが利子率。したがって、世界史は「利子率」の歴史となる。利子率(利潤率)が著しく低下すると、支配基準を変更したり(第二法則)、あるいはゼロ金利、ないしマイナス金利となるまでに低下すると、支配基準のみならずシステム までも変更しなくてはならなくなる。 そのときこそが「歴史の危機」(第三法則)だ。

いま問われているのは、近代社会の根本原理である「私的な利益の追求」が人類を幸福に導くか否かである。具体的には「私的な利益の追求」の結果「石」となった資本を所有権で堅固に保護することが、人類の幸福につながるかどうかである。「長い16世紀」に起きていたことと同じことが、 現在繰り返されている。

「歴史の危機」になると同じことが繰り返されるのは、これまでのシステムでは「蒐集」ができなくなり、公共社会(コモンウェルス)と貪欲な資本家とのあいだで利害が激しく対立するからである。「長い16世紀」の対立構図は堕落した教会vs台頭する商人であり、「長い21世紀」のそれは 主権者であるが没落する国民 vs「財産としての貨幣愛」に拘泥する資本家である。

(本文より抜粋)

「次なる100 年」はどこに向かうのか?──資本の時代から芸術の時代へ

「次なる 100 年」はどこに向かうのか?──資本の時代から芸術の時代へ

「蒐集」の対象は、土地、霊魂、そして資本と変わってきたが、目にみえるものという点で共通している。

中世の教会 が「霊魂」を蒐集したのは信者に来世の幸福を保証するためであり、近代になると消費を抑制し、貯蓄の代償として10年後の、すなわち現世の豊かさを手に入れるために資本を「蒐集」した。ゼロ金利の時代はいまが最も豊かで、もはや我慢する必要がなくなったのである。

霊魂を「蒐集」した時代はイコン(聖像)が崇め奉られ、資本を「蒐集」した時代はコイン(硬貨)が信仰の対象となった。コインを「より速く」回転させることに長けた人が資本家として成功し、コイン回転教の信者となる。モノの「蒐集」が十分すぎるほどとなってゼロ金利の時代になったが、それに応じて人間の精神は向上したかどうか疑わしい。今後、「蒐集」の対象となるのは、 貨幣換算が不可能な自己の精神となるであろう。その目的は堕落してきた人間の精神の向上であり、自己の精神を向上させるのは芸術である。「歴史の危機」は精神の危機でもある。「古典」は危機に陥った精神に勇気を与えてくれるし、危機が収まったあとには「芸術」は「善い精神の状態」を実現するのに欠かせない。

日本は人類史上、前例のない立場にある。ノアの方舟以来の「蒐集」の歴史を終わらせて、土地、霊魂、資本など蓄積可能なものではないものを21世紀の社会の中心概念に据えるプロセスにいかに入るかが21世紀の日本の課題である。

(本文より抜粋)

水野和夫 次なる100年 新しい世界の資源地図 近代の虚妄 ナラティブ経済学 暴力と不平等の人類史
次なる100年 新しい世界の資源地図 近代の虚妄 ナラティブ経済学 暴力と不平等の人類史
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著者 水野 和夫 ダニエル・ヤーギン著/黒輪 篤嗣訳 佐伯 啓思 ロバート・J・シラー著/山形 浩生訳 Walter Scheidel (原著), ウォルター シャイデル (著), 鬼澤 忍 (翻訳), 塩原 通緒 (翻訳)
内容紹介 近代の終末期に何が起こるのか。次なる100年の国家、経済、社会を予見する渾身の書き下ろし。圧倒的なスケールで説く、水野「文明史観」の決定版! 米中関係はどうなるのか?etc... エネルギー問題の世界的権威で、ピューリッツァー賞受賞者の著者が、エネルギー革命と気候変動との闘い、ダイナミックに変化し続ける国際政治の地図を読み解く衝撃の書。最新情報が満載! 「ポピュリズム」「ニヒリズム」に象徴される近代の危機を乗り越えられる思想はあるのか。 「グローバリズム」と対峙するアフターコロナの価値観とはなにか。 「当代随一の思想家」による「近代論」の集大成であり、「知の巨人」が新境地を開拓する主著。 ある物語は根拠なき熱狂となって人々の信念を変え、人々の行動を変えて、マクロ経済を大きく動かしてきた。 ナラティブはどのようなメカニズムで、通説化し、人々の心をとらえるのか? 人々が紡ぎ出す「ナラティブ」(お話)が経済を動かす様子をビビットに描き出した渾身作。 石器時代から現代まで人類の富を平等化させてきたものは何だったのか。歴史的データを分析し、平等化メカニズムをつきとめた意欲作。
発売日 2022/1/28 2022/1/28 2020/10/9 2021/7/30 2019/6/7

商品の説明

出版社からのコメント

【目次情報】
はじめに

序 章 「長い16世紀」と「長い21世紀」──「常態」と「例外」の転倒

第1章 ゼロ金利と「蒐集」──「西欧史」とは「蒐集」の歴史である
1:蒐集(コレクション)の歴史の終わりを意味するゼロ金利
2:崩壊寸前の近代「非公式」帝国・米国
3:21世紀の「歴史の危機」

第2章 グローバリゼーションと帝国──グローバリゼーションは資本帝国建設のためのイデオロギーである
1:近代を招き入れた中世のグローバリゼーション
2:ポスト近代を招来させる21世紀のグローバリゼーション
3:帝国の時代における支配と被支配の関係──債権と債務

第3章 利子と資本──数字(利益)が?をつくと近代秩序は維持できない
1:いかにして「中心」に利潤を蒐めるのか──進歩がつくりあげたマモン
2:一体いつまで「不正なものは公平である」と偽り続けるのか──ROEvs.地代
3:消費か投資かどちらを重視すべきか──いまを楽しむかvs.将来に備えるか

終章 「次なる100年」はどこに向かうのか?──資本の時代から芸術の時代へ

おわりに
参考文献
事項用語一覧
人名用語一覧

著者について

水野 和夫(ミズノ カズオ)
法政大学法学部教授
1953年、愛知県生まれ。法政大学法学部教授(現代日本経済論)。博士(経済学)。早稲田大学政治経済学部卒業。埼玉大学大学院経済科学研究科博士課程修了。三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフエコノミストを経て、内閣府大臣官房審議官(経済財政分析担当)、内閣官房内閣審議官(国家戦略室)などを歴任。著書に『終わりなき危機 君はグローバリゼーションの真実を見たか』(日本経済新聞出版社)、『資本主義の終焉と歴史の危機』『閉じてゆく帝国と逆説の21世紀経済』(以上、集英社新書)など多数。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 東洋経済新報社 (2022/1/28)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2022/1/28
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 927ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4492444653
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4492444658
  • 寸法 ‏ : ‎ 14.2 x 5.2 x 19.4 cm
  • カスタマーレビュー:
    4.3 5つ星のうち4.3 44個の評価

著者について

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水野 和夫
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1953年生まれ。埼玉大学大学院経済科学研究科客員教授。元三菱UFJモルガン・スタンレー証券チーフエコノミスト。早稲田大学大学院修士課程経済研究科修了。(「BOOK著者紹介情報」より:本データは『超マクロ展望 世界経済の真実(ISBN-978-4087205688)』が刊行された当時に掲載されていたものです)

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上位レビュー、対象国: 日本

2022年8月30日に日本でレビュー済み
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ゼロ成長を受け入れ、格差をなくす社会、政策を作るべきだし、それは資本主義の歴史から正当性があるという著者の意見には賛同できます。日本は経済成長さえできれば財政赤字も解決でき、いくいくは格差も消えるという幻想経済政策で30年やってきました。現実はゼロ成長、格差の広がり、財政赤字の積み上げでした。いまだに経済成長論者の主張「成長がすべてを解決する」が大勢であるのは不思議な話です。ゼロ成長を受け入れて法人税を上げて企業の余剰を回収し、相続税をアップして、大学までの教育費の無償化等で格差をなくし、プライマリーバランス確保の目途を付けるのが正しい途なんでしょう。財政赤字、ゼロ金利金融政策等の刺激刺激策を捨てるには国民の統一的勇気とビリオネアの納得、日本の親会社アメリカの了解が必要でしょうが、ハードルは極めて高いです。アメリカに同じような動き(99%運動のような)が強まり、貪欲を捨てる方向性が生まれないと難しいでしょうね。現実にはトランプのような反動政策、民主党の欺瞞政策が実態です。残念ながら日本が先行していくのは、国防も絡むし実現は無理でしょう。ただし、日本が方向性を示した変革を始めるのは可能と信じたいものです。貴重な時間、豊かさの維持できる時間を徒過してしまい、とんでもない不幸な結末を座して待つことになるのではと心配です。セルバンテスのせりふ「事実は真実の敵だ」が印象的です。しかしドン・キホーテにはなりたくはないしね。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年8月29日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
筆者は低金利時代の日本について危機感を覚えている、というのが1番の印象。特にこれによって中間層の所得が伸びていないことをよく思っていないらしい。中間層の豊かさの欠如イコール将来の悲観、という事を伝えたいらしい。幾ら何でも1000ページは長すぎではなかったか?でも面白く読めた。最近の日本/世界経済について学びたいならお薦め出来る。
4人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年3月3日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
内容も、分量(1000ページ前後)もまさに「大作」である。正直、若干読み飛ばしつつの通読となってしまった。
我々が否応なくたたされているポスト近代、ポスト資本主義の時代をどう生きていくか。自分は決して生き延びることはない100年という時間のなかで続いていく変化を、その一部であるとしても当事者として過ごしていく感覚を持ち続けていきたいと思う。
16人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年3月24日に日本でレビュー済み
産業を興せずに衰退した16世紀スペインの末路は教訓じみている。当時との類推からも「今の日本で大丈夫か?」と心配になる。本書は「資本主義の終焉と歴史の危機」の重厚肉厚版とも言え、壮大な歴史からポスト近代を模索していく力作だ。

中世東方貿易に依る商業革命は僅かな付加価値創出に止まり、16世紀に流入した南米銀が金利低下とバブルをもたらし、覇権はスペインからイギリスへと移っていく。その後の産業革命で金利と利潤が上昇し、世界は右肩上がりになる。しかし、実物経済は1970年頃から息詰まりを見せ、膨張マネーでバブル頻発に至り、成長神話が崩壊した...。歴史は形を変えて繰り返すわけだ。

国際マネーフローの描写も見事だ。経常収支黒字にして所得収支赤字の中国。対して、純債務国であっても巨大ファンドと化して所得収支黒字を堅持する米国。この捻れが米国の帝国主義を支えているとの着眼には唸ってしまう。ただし、世界的に債務が膨張する中で資金逃避が始まると、長期金利が急騰し、世界経済は立ちいかなくなってしまう。このように本書は精緻な経済理論書としても読める。

長期金利急騰が招くであろう巨大バブル崩壊後はどうなるのか?水野氏が夢見る新中世は、ケインズが予言した2030年の世界にも似る。ただし、あくせく働かずに芸術に明け暮れる社会になるかは確信が持てない。そもそも定常状態になるのかも分からない。いずれ、長期金利上昇の予兆も出始めた今が踏ん張りどころ。スペインは覇権国から滑り落ちても世界的建築群は残したが、我々は将来に何を残せるのだろうかと考えてしまう。
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2024年3月1日に日本でレビュー済み
近代から21世紀に至る社会の変遷と未来について学術的探求を引用した書籍
2022年2月8日に日本でレビュー済み
我々は激動の真っ只中にいるのでなんとなく感じているだけであるが、現在起きていることは資本主義が始まった13世紀以来最大の文明の危機と説く。具体的にとりあげられている実例は、コロナとゼロ金利であるが、本質的には、資本主義やグローバリゼーションの持つ問題点であるとして、豊富な歴史的事例を踏まえ懇切丁寧に解説している。ゼロ金利になるということはどういうことなのか、日銀の異次元の金融政策は何故うまくいかないのか、富の極端な偏在、GAFAの一人勝ち、トランプ現象、などなど大変示唆に富んだ内容である。そして従来までの考え方(成長神話など)を抜本的に変えて新たな日本の進むべく具体的な打ち手を指し示している。現在の危機を如何に乗り切り、次の100年をどう考えるか、今後の日本の針路と世界を考える上で、必読の大作である。
17人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2022年2月8日に日本でレビュー済み
まさに水野「史観」の集大成。100年後に、もう一度読む機会があったら、必ずや本書の価値を再認識できるだろう。
14人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年1月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
大作=長過ぎです。学術論文的に他文献からの引用を丁寧に記載して論理立てた説明をされているのですが、個人的には著者自身の考えを著者自身の言葉で語って欲しかったと思います。
ああいう論もある、こういう論もあるが誰々はこう言った、というのが千ページも続くので少々読み難かったのも事実。
著者はゼロ金利=将来価値が上がらない停滞した社会と捉えているようですが、私はゼロ金利=価値の棄損リスクがない安心な社会と捉えたいと思います。
5人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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