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暗黒の啓蒙書 単行本 – 2020/5/20

3.7 5つ星のうち3.7 47個の評価

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民主主義と平等主義の欺瞞を暴け。
資本主義を加速せよ。

民主主義を棄て去り、資本主義を極限まで推し進め、
この世界から〈イグジット〉するのでなければ、真の自由は獲得できないーー。

”現代思想の黒いカリスマ”が放つ、禁断の書。

* * *

「声などどこにもない、ただ自由な出口だけがある。」

近代の啓蒙のプロセスを嘲笑い、民主主義的かつ平等主義的な価値観をも転倒せんとするニック・ランドの「暗黒啓蒙(The Dark Enlightenment)」は、ピーター・ティールやカーティス・ヤーヴィンらリバタリアン起業家たちが主導する「新反動主義」に理論的フレームを与え、哲学の最新潮流である「思弁的転回」や「加速主義」、そして「オルタナ右翼」へのインスピレーションをも喚起しつづけてきた。
果たしてそれは、人類の進歩的プロセスを否認する反動主義であり、野蛮な人種主義にすぎないのか。それとも、来たるべき未来を照らすオルタナティヴな光源なのか――。

* * *

[目次]
序文 『暗黒の啓蒙書』への「入口」 木澤佐登志
Part 1 新反動主義者は出口(イグジット)へと向かう
Part 2 歴史の描く弧は長い、だがそれはかならず、ゾンビ・アポカリプスへと向かっていく
Part 3
Part 4 ふたたび破滅へと向かっていく白色人種
Part 4a 人種にかんする恐怖をめぐるいくつかの副次的脱線
Part 4b 厄介な者たちの発言
Part 4c 〈クラッカー・ファクトリー〉
Part 4d 奇妙な結婚
Part 4e 暗号に横断された歴史
Part 4f 生物工学的な地平へのアプローチ
訳者解説 なにから離脱するべきか 五井健太郎
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商品の説明

著者について

ニック ランド
1962年、イギリス生まれ。初期にはバタイユを専攻。ドゥルーズ+ガタリの研究を経て、90年代中頃にはウォーリック大学の講師として「サイバネティック文化研究ユニット(Cybernetic Culture Research Unit: CCRU)」を設立。大陸哲学に留まらず、SF、オカルティズム、クラブカルチャーなどの横断的な研究に従事する。「暗黒啓蒙(Dark Enlightenment)」なるプロジェクトを通して、「新反動主義」に理論的フレームを提供し、のちの「思弁的転回」や「加速主義」、「オルタナ右翼」に思想的インスピレーションを与えた。著書にThe Thirst for Annihilation: Georges Bataille and Virulent Nihilism, Fanged Noumena: Collected Writings 1987-2007など。

五井 健太郎
1984年生まれ。東北芸術工科大学非常勤講師。専門はシュルレアリズム研究。訳書にマーク・フィッシャー『わが人生の幽霊たち:うつ病、憑在論、失われた未来』(ele-king books、2019年)など。

木澤 佐登志
1988年生まれ。文筆家。インターネット文化、思想など、複数の領域に跨る執筆活動を行う。著書に『ニック・ランドと新反動主義:現代世界を覆う〈ダーク〉な思想』(星海社新書、2019年)、『ダークウェブ・アンダーグラウンド:社会秩序を逸脱するネット暗部の住人たち』(イースト・プレス、2019年)がある。

登録情報

  • 出版社 ‏ : ‎ 講談社 (2020/5/20)
  • 発売日 ‏ : ‎ 2020/5/20
  • 言語 ‏ : ‎ 日本語
  • 単行本 ‏ : ‎ 274ページ
  • ISBN-10 ‏ : ‎ 4065197031
  • ISBN-13 ‏ : ‎ 978-4065197035
  • 寸法 ‏ : ‎ 13.6 x 2.2 x 19.5 cm
  • カスタマーレビュー:
    3.7 5つ星のうち3.7 47個の評価

著者について

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Nick Land
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1 星
返金して欲しい。
間違えて安物の中古本を買ってしまったのかと思うほどボロボロのものが届いた。手続きが面倒なので諦めますが、とても残念な気持ちになった。その他一緒に注文した本も擦れや折れがあり新品ではなく中古本にしておけば良かったと後悔しました。
フィードバックをお寄せいただきありがとうございます
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上位レビュー、対象国: 日本

2023年3月27日に日本でレビュー済み
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一見、公平であると思われる民主主義の弱点、盲点をついた内容の本。
気づいている人は気づいているのだろうが、何の問題意識も持っていなかった自分にとっては新たな視点が得られた良書。
2人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2024年4月18日に日本でレビュー済み
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本の内容の話ではないことを前もってご了承ください。
(内容に関しては読後、必要だと思えば書きます)

電子書籍版の話ですが、注釈が多いにも関わらず『リンクされていない』のでとても不便です。いちいち行ったり来たりしていられない。
(特殊な用語が多い本なので本当は参照したいのだけど)
そして後でまとめて注釈を読むにしても『注釈の番号のみで何の注釈かわからない』ので結局意味不明です。
とても不親切な仕様なので、出版社名はよく覚えておきます。
1人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2020年5月31日に日本でレビュー済み
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ニック・ランドは今の社会からのイグジットを目指す。それは民主主義国家を企業に例えるならば、経営層ともいうべき議員たちが勝ち逃げすること。もっともっと資本主義経済を回して、税金を集めなければいけない。本来主役であるはずの国民は、所詮雇われの身として、気づかぬうちに取り残される。今の民主主義が、他の民族や植民地の支配のために作られたものだとすると、そんな危険な思想が生まれてきても、おかしくはない。新型コロナウイルス禍において、いよいよ国民もそのことに気が付き始めている。国の施策は、万人に平等ではない。

特にアメリカにおいては、再び人種間の軋轢が強くなっている。民主主義が定める「私たち」には白人しか含まれていないのだ。しかし、勿論そんなことを口にするわけにはいかないのだから、諦めて、私たちだけで逃げ出そうとする人も現れる。その後は、みんなでアンドロイドにでもなれば良い。では、取り残された人々はどうすべきなのか。結局、トップを信じるのは無駄なのだから、ボトムアップで変えていかなければならない。まずは政府の影響力を下げることから。

本書はそのタイトルのとおりに、意図して過激に訴えかける。そこに対抗しようとする姿勢が深い思考を必要とする。読み応えは十分だ。
25人のお客様がこれが役に立ったと考えています
レポート
2023年1月5日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
言いたいことは何となく分かるのだが、言い回しとか、例が全く分からん。もっとわかりやすい内容だったら素晴らしい本なのに…と思いました。
7人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2022年10月7日に日本でレビュー済み
この本はメチャメチャ面白く、買って良かったと思いました。この本では選挙によって政治家が選出される「民主主義」が罵倒され、人間は平等に生まれるという「平等主義」が一種の宗教として批判されています。令和の日本では議員が選挙で選ばれる民主主義が堕落しており、教育や経済などの格差が激化しています。そこで民主主義と平等主義の欺瞞を告発するこの本は、悪趣味なユーモアに満ちていながら爽快な傑作だと思いました。

「選挙で勝利を収めることは圧倒的なまでに票の買収に左右される問題であり、(教育やメディアといった)社会にたいする情報提供機関はもはや、有権者にその力がないのと同様、政治家たちの贈収賄を抑止する力をもっていない。したがって倹約につとめるような政治家は、たんに競争力のない政治家を意味することになり、そしてそうした不適合者は、ダーウィニズムの民主主義版によって遺伝子プールから排除されることになる。」(p.25)

上記の文言は、統一協会の存在が暴露された以降の日本の状況を考慮すると、キレッキレに先鋭的な民主主義批判だなと思いました。国民の投票によって政治家を選出する選挙は、倹約家が淘汰され贈収賄が暗躍する、最悪の生き残りゲームに陥ります。

また、「子供が一人でもいる者であれば、誰も平等に生まれはしないことは周知のとおりである」(p.165)という単刀直入な批判も良かった(笑)。そして平等主義批判と絡めて「IQが高い人間は反って不幸になりやすい」という話になるのですが、これも共感した(笑)。ニック・ランドによればIQが高い人は統計学的に見ると「感じが悪い」人が多く、社会性が無いことも多いので、結果的に収入や生殖能力が低下する傾向があるらしい。そしてIQが高い人は社会ののけ者にされ、IQが高い人同士で仲良くすることも苦手である。

私は大学時代に頭の良い学生同士の仲がとても悪いことに狼狽したのですが、今思えばみんなIQが高いから険悪で当然だわなあと(笑)。逆にIQが低い人は比較的集団に馴染みやすく、友達や恋人も作りやすいでしょうから、孤独な天才よりも幸福かもしれません。ですから頭が悪い人は、自分の頭が悪いことをそこまで悩まなくていいと思います。一方頭が良くて孤立している人は、「自分は天才だから才能に呪われている」とか思って強く生きて欲しいです。確かに人間は平等じゃないけどみんなそれぞれに呪われて祝福されていると推測されるので、面白いなーと思いました。
10人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2020年6月12日に日本でレビュー済み
まず問題の目次録としてこの書は大変有益である。今起きている人種問題とも深くかかわる部分が多数あり、俯瞰し、その歪みのある部分についてピンポイントで思索する流れになっているので広く知ることが出来る。
ランドが想定している読者というのは、簡単に言えば過度なポリコレに嫌気がさしていたり、黒人のデモが暴動に発展しても尚それを支持する層に疑問を持つような人々である。そういう人々がこの書を手に取り読んだ時、『暗黒の啓蒙書』は効果的に機能するように出来ている。
残念ながら私は最後の訳者あとがきから読んでしまった為、いささか興がそがれながら読んだ。もしこの文章を見て、今後この本を手に取る者がいるとすれば決してあとがきから読んではならない、とアドバイスしておく。

あと、本書を今この時期に出した出版社にエスパーがいるのは間違いないだろう。
15人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2020年12月20日に日本でレビュー済み
ミルトン・フリードマンも大学やメディア、官僚などを現代の新しい「支配階級」だと批判していたが、ランドはそれを「カテドラル」と呼んで批判している、というところか。左派だったらネグリが「帝国」って使ったりするが、カテドラルね。(日本だと朝日・岩波かな。ネットならハフポス+Buzzfeed。サイゾー(リテラ)は違う)
「出口」って、バタイユなら「非連続性」とか「超越」とか言っただろうか。ニーチェ的に「彼岸」かなあ。

まあ内容をまとめるなら、ピューリタン起源のオバマ的なPCに配慮したリベラルデモクラシーへの「反動」なり批判というところ。後半の4a~fがアメリカの文脈に沿った話で、かつドーキンズがどうとか、なんか前提とする知識がわからん&自分は対象読者じゃない感が強い。
たぶん「レイシズム」のことを「人種主義」と訳してあるのだが、それもわかりづらかったが、そこの話題が多いねやっぱりアメリカは。それでいて経済の話はほぼなし。

日本でもナイキの「エシカル・マーケティング」CMが「炎上」したが、ああいうのが嫌いな人は手を出してみてもいいかも。「カテドラル」の行き過ぎが三浦瑠璃のAmazonプライム解約騒動(キャンセルカルチャー)か。
2010年ころに書かれたもので、結局リバタリアンは廃れ、トランプはアンチPCだがわりと「反緊縮」で財政支出は多い政権だった。左のマイケル・サンデルがメリトクラシー批判の本を書いたというが、少し関係するか。

以下、章ごとメモ。
1.新反動主義者は出口へ向かう (近代の別名としての啓蒙、民主主義の宗教性とその系譜)
2.歴史の描く弧は長い、だがそれはかならず、ゾンビ・アポカリプスへと向かっていく
3.※章名なし
(ドーキンス批判とか、寛容さだけが寛容されるとか(PC))
「ヘイトとはつまり<カテドラル>に対する攻撃それ自体のことであり、その精神的な導きに対する拒絶であり、この世界のあからさまに宗教的な流れにたいする精神的な反抗を意味するものなのだ」
(欧州で)社会保障システムが寛大なものになればなるほど、子供をもうける人々の数はますます少なくなっていく とか。
4.ふたたび破滅へと向かっていく白色人種
4a、4b、4c、4d、4e、4f. アメリカの話で飛ばし読み
9人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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2020年5月24日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
 ニック・ランドのことは木澤佐登志の本で知って以来、興味を持っていた。和約で読めるようになったことは実にありがたいことである。

 本書でランドが展開する新反動主義は、一言で言えばヘイトスピーチにも寛容なアナルコ・キャピタリズムのような思想である。ポリコレ大国アメリカでは、ちょっとした失言が炎上して職を失うリスクがあるので、それに対するカウンターとしてこのような思想が出てきたのであろう。差別との戦いが、時にほとんど宗教的な熱狂や、善悪二元論への単純な物語化を伴うことは確かにある。例えば本書でも何度か参照される『ベル・カーブ』が言うほど差別的な内容ではないことは山形浩生なども指摘している。日本でも、岡村隆史のラジオでの発言が炎上して、全く関係ないTV番組の降板を求める署名活動にまで発展した。ポリコレに対する反動が出てくるのはこうしたことの積み重ねである。もっとも、本書がフォーカスしている事例はどれもブログ論壇好みの針小棒大な内容としか思えなかったので、だから民主主義は限界で廃絶すべし、という気持ちには正直言って成らなかった。

 ところで本書の最終章でランドは突如として遺伝子工学について語り出し、怪物を生み出して人間性の根拠を掘り崩すべし、というトランスヒューマニズムのような思想を展開するのだが、最近読んだジェームズ・ラヴロックの『ノヴァセン』でも、人新生は間もなく終わり電子生命体とサイボーグの時代が始まる!それがガイアの意志であり人類の使命である(大意)!というようなことを語っていて、全く接点のない両者の思想が奇妙にシンクロするのを感じた。ジャン・ガブリエル・ガナシアなどが指摘するように、人類に絶望した欧米の知識人の間では、シンギュラリティが新たなグノーシス的救済思想になっているのであろう。こうした精神的荒廃の方が、私にはカテドラルの支配なんかよりもずっと興味深く感じた。
45人のお客様がこれが役に立ったと考えています
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