著者が現場で呻吟して得たノウハウを是非とも後代に継承したいという思いが伝わってきた。レイアウトに少し工夫の余地はあるが、そんなことは自分で書き込みをしながら読めば十分補完できる。
上流工程とは、業務整理と価値創出、その可否判断の支援のため、プロとしてのスキルを駆使した技芸である、とメッセージを感じた。
ただ注意したいのが、数億円規模の上流工程が独学でできるかというと、そんなことはないだろう。やはり、SIerの中で先輩に習いながらじゃないと身につかないだろうとは思った。
そういう意味で、独学者であれば、似たような本は3冊〜5冊は読んでおきたい。
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はじめての上流工程をやり抜くための本: システム化企画から要件定義、基本設計まで 単行本 – 2008/3/1
三輪 一郎
(著)
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購入オプションとあわせ買い
ITスキルだけでは乗り切れない、上流工程を「やり抜く」ためのノウハ
ウ満載!
システム化企画や要件定義、基本設計といったいわゆる上流工程は、実装のスキルが
高いだけでは務まりません。エンジニアリング的に正しい結論を導き出すことはもちろん、
その結論に至るように「議論をリードし」「関係者の合意を得て」「周囲の人間を
巻き込んでプロジェクトをドライブする」スキルなどが求められます。加えて、業務と
IT(コンピュータ)を含むシステム全体を見通す視点の高さも必要です。求められる
スキルの多い上流工程を「はじめてやり抜く」には、いったいどのような心構えで望めば
よいのか、どのような準備が必要なのか、どのようなスキルアップの方法があるのか----
その答えが、本書にあります。
ウ満載!
システム化企画や要件定義、基本設計といったいわゆる上流工程は、実装のスキルが
高いだけでは務まりません。エンジニアリング的に正しい結論を導き出すことはもちろん、
その結論に至るように「議論をリードし」「関係者の合意を得て」「周囲の人間を
巻き込んでプロジェクトをドライブする」スキルなどが求められます。加えて、業務と
IT(コンピュータ)を含むシステム全体を見通す視点の高さも必要です。求められる
スキルの多い上流工程を「はじめてやり抜く」には、いったいどのような心構えで望めば
よいのか、どのような準備が必要なのか、どのようなスキルアップの方法があるのか----
その答えが、本書にあります。
- 本の長さ277ページ
- 言語日本語
- 出版社翔泳社
- 発売日2008/3/1
- ISBN-104798114375
- ISBN-13978-4798114378
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登録情報
- 出版社 : 翔泳社 (2008/3/1)
- 発売日 : 2008/3/1
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 277ページ
- ISBN-10 : 4798114375
- ISBN-13 : 978-4798114378
- Amazon 売れ筋ランキング: - 80,278位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
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2021年8月15日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
2016年10月17日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
タイトルを読むと何だか初級者から中級者の本だと誤解されてしまいますが、あきらかにこれは上級IT技術者が読むべき必読本です。
この本を手に取る皆さんはIT技術者だと思いますが、RFP(Request for Proposal:提案依頼書)を読んだことはあるでしょうか?それに基づいた提案を行ったことがあるでしょうか?もう一つ踏み込んでRFPの作成をお手伝いしたことがあるでしょうか?この本がカバーしている「上流工程」はRFPが出る前、「システム化企画」からを対象にして丁寧に書かれています。
Ph.0:経営戦略の策定・・・戦略コンサルタント領域
Ph.1:システム化企画(WHY)・・・IT投資の意味目的
Ph.2:要件定義(What)・・・仕組化と対象範囲
Ph.3:基本設計(How①)・・・コンピュータ外部設計
Ph.4:詳細設計(How②)
Ph5.プログラミング/単体テスト
情報システムとは何でしょうか?この本の定義は明確です
情報:受け手に何らかの意思決定あるいは行動を引き起こすもの
システム:業務の仕組み
つまり情報システムは「情報を媒介にして連携する業務の仕組み」です。これが理解出来ると、RFPはコンピュータだけを対象としているために情報システムの全体のほんの一部だという事が理解出来るでしょう。通常この工程はユーザ企業自身が行いますが、外部のコンサルタントが行う事を前提としてユーザ企業とのコミュニケーションテクニックまで書かれているところがユニークです。
著者が所属する株式会社プライドはシステム開発方法論「PRIDE」を日本で展開している会社だそうです。その方法論の一部(サブシステムフローチャート)についても詳細に解説されていました。有償の開発方法論ですので私自身この記法を初めて知りましたが、業務フローよりも書きやすく理解しやすいと思いました。
初級IT技術者から中級IT技術者に上がろうとされている方には、渡辺幸三さんの 業務システムのための上流工程入門―要件定義から分析・設計まで をお勧めします。この本でいう「上流工程」は課題を前提としたコンピュータ処理の設計ですので一般のIT技術者でも違和感ないでしょう。
この本を手に取る皆さんはIT技術者だと思いますが、RFP(Request for Proposal:提案依頼書)を読んだことはあるでしょうか?それに基づいた提案を行ったことがあるでしょうか?もう一つ踏み込んでRFPの作成をお手伝いしたことがあるでしょうか?この本がカバーしている「上流工程」はRFPが出る前、「システム化企画」からを対象にして丁寧に書かれています。
Ph.0:経営戦略の策定・・・戦略コンサルタント領域
Ph.1:システム化企画(WHY)・・・IT投資の意味目的
Ph.2:要件定義(What)・・・仕組化と対象範囲
Ph.3:基本設計(How①)・・・コンピュータ外部設計
Ph.4:詳細設計(How②)
Ph5.プログラミング/単体テスト
情報システムとは何でしょうか?この本の定義は明確です
情報:受け手に何らかの意思決定あるいは行動を引き起こすもの
システム:業務の仕組み
つまり情報システムは「情報を媒介にして連携する業務の仕組み」です。これが理解出来ると、RFPはコンピュータだけを対象としているために情報システムの全体のほんの一部だという事が理解出来るでしょう。通常この工程はユーザ企業自身が行いますが、外部のコンサルタントが行う事を前提としてユーザ企業とのコミュニケーションテクニックまで書かれているところがユニークです。
著者が所属する株式会社プライドはシステム開発方法論「PRIDE」を日本で展開している会社だそうです。その方法論の一部(サブシステムフローチャート)についても詳細に解説されていました。有償の開発方法論ですので私自身この記法を初めて知りましたが、業務フローよりも書きやすく理解しやすいと思いました。
初級IT技術者から中級IT技術者に上がろうとされている方には、渡辺幸三さんの 業務システムのための上流工程入門―要件定義から分析・設計まで をお勧めします。この本でいう「上流工程」は課題を前提としたコンピュータ処理の設計ですので一般のIT技術者でも違和感ないでしょう。
2013年12月4日に日本でレビュー済み
本書のタイトルの通りの内容ですが、
方法論より、上流工程を担当する者としての心構え、態度について多く書かれていた。
そういった意味で、これから上流工程に取り組む人は、一度読んでおくべきかも。
[良い点]
・シンプルな構成、表現
ITの専門用語は少なく、学生や大卒1,2年目のこれから経験を積むべき人には適切な内容とレベルと感じた。
・本書を通じて、プロジェクト全体を俯瞰的に確認(再確認)できる。
基本的に当たり前のことが書いてあるが(本書のタイトル的にも当然ではあるが)、
あらためて整理して確認するといった点で有用であった。
[良くない店]
・筆者の主観によって書かれている部分が大きい
タイトル的に、業界の標準や一般的なツール等の教科書的な内容を期待していた。
しかし、本書は筆者の「こう思う」、「経験上こうすべき」といった立場・視点で書かれてている。
もちろん、そうしたものも貴重な情報だが、自分が期待していたものとは少し違っていた。
・技術的な視点が薄い
上流工程の入門書という性質上、各トピックの解説はどうしても浅くならざるをえない。
その中でも、テクニカルな部分に対する留意点等の記述はほぼ見当たらなかったように思う。
上流を担当する者としての基本的な心構えと、お客さんとのコミュニケーションの部分に重きを置いている本でした。
方法論より、上流工程を担当する者としての心構え、態度について多く書かれていた。
そういった意味で、これから上流工程に取り組む人は、一度読んでおくべきかも。
[良い点]
・シンプルな構成、表現
ITの専門用語は少なく、学生や大卒1,2年目のこれから経験を積むべき人には適切な内容とレベルと感じた。
・本書を通じて、プロジェクト全体を俯瞰的に確認(再確認)できる。
基本的に当たり前のことが書いてあるが(本書のタイトル的にも当然ではあるが)、
あらためて整理して確認するといった点で有用であった。
[良くない店]
・筆者の主観によって書かれている部分が大きい
タイトル的に、業界の標準や一般的なツール等の教科書的な内容を期待していた。
しかし、本書は筆者の「こう思う」、「経験上こうすべき」といった立場・視点で書かれてている。
もちろん、そうしたものも貴重な情報だが、自分が期待していたものとは少し違っていた。
・技術的な視点が薄い
上流工程の入門書という性質上、各トピックの解説はどうしても浅くならざるをえない。
その中でも、テクニカルな部分に対する留意点等の記述はほぼ見当たらなかったように思う。
上流を担当する者としての基本的な心構えと、お客さんとのコミュニケーションの部分に重きを置いている本でした。
2018年5月1日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
内容自体は重要だと思うが、1を伝えるのに10書くような冗長な文章で非常に読みにくい。
この文体に合う人は居るかもしれないが、そうだとしても対象としては入社前後でこれから基本知識・技術を身に付けようとしている若手か、今まで下流工程を中心としたキャリアを築いており今後上流を目指したい人が想定される。
それなりの企業で上流工程のキャリアを積んでいる人にとっては、その社内に蓄積されているナレッジ以上のことはこの本から得られないと思う。
とはいえこの領域を学びたいのであれば、若手にとっては基本情報技術者試験か応用情報技術者試験の勉強でもした方がよっぽど今後のキャリアに有用だと思われるし、ベテランにとってはPMP等の勉強をした方がよっぽど有用であろう。
また、そもそものBPRや構想策定のやり方を学びたい人は別の書籍を読むのがオススメである。
この本を読む目的に対する十分な効果が見込めないため、学びたいテーマが明確であれば他の書籍で学んだ方が良い。
なんとなく上流工程のことを知りたいという目的で、なおかつ文体に馴染めるのであれば多少の効果は見込める。
この文体に合う人は居るかもしれないが、そうだとしても対象としては入社前後でこれから基本知識・技術を身に付けようとしている若手か、今まで下流工程を中心としたキャリアを築いており今後上流を目指したい人が想定される。
それなりの企業で上流工程のキャリアを積んでいる人にとっては、その社内に蓄積されているナレッジ以上のことはこの本から得られないと思う。
とはいえこの領域を学びたいのであれば、若手にとっては基本情報技術者試験か応用情報技術者試験の勉強でもした方がよっぽど今後のキャリアに有用だと思われるし、ベテランにとってはPMP等の勉強をした方がよっぽど有用であろう。
また、そもそものBPRや構想策定のやり方を学びたい人は別の書籍を読むのがオススメである。
この本を読む目的に対する十分な効果が見込めないため、学びたいテーマが明確であれば他の書籍で学んだ方が良い。
なんとなく上流工程のことを知りたいという目的で、なおかつ文体に馴染めるのであれば多少の効果は見込める。
2010年5月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
そのタイトル通り、ITシステムの上流工程(設計)について記した本。「あるべき論」が多いのだけれど、上流に携わる人間が踏まえるべき心得や技法などが容易に記述されており、中々よい本だと思う。
個人的に、上流工程に関わる上で重要だと思われたのは下記の点である:
・ ITシステムを含む業務全体を視野に入れる必要がある。。
・関わるべき対象はシステムだけではない。
ITシステムというのは、所詮顧客業務の中で使用する手段/ツールなのであって、業務に付加価値を付与できなければ意味が無い。それゆえに、システムの設計者は業務全体を俯瞰する必要があるし、システム構築の費用対効果(ROI)も常に考えなければいけない。また、良いシステムを構築する上では、業務の定型化や改善をしておくことが前提となるので、BPR的なフェーズにもかかわらざるを得なくなる。それゆえ、顧客の情シスだけでなく、関連部署のキーマンとの折衝も必要になってくる。一方で、夢物語のような設計をしても無意味であるから、実装工程をはっきりと意識し、運用フェースの細部まで想像できるようでなければいけない。
今、ワタシはとあるwebシステムを運用している。比較的簡略なポータルサイトなので、システム的には複雑ではないけれども、ユーザの観点からするとどうにも使いづらい。理由は様々だが、概して問題点は以下のようにまとめられるように思う:
1. 業務のヒアリングが不十分。ゆえに、「ありえない」実装が随所に見られる。
2. そもそも各機能の要不要が不明。
同システムは設計をコンサルティング会社、実装を別の開発会社が行っているので、ここら辺の問題はコンサル会社にあると言える。ただ、ユーザの観点からすると、実装を担当した会社の咎のように思えてしまう。本来、設計を担当する人間が十分なヒアリングを基に、要件の実現可否を明確にすべきだし、運用フェーズまで勘案した実装方法を提示すべきなのであろう。
哀しいかな、今の日本のIT業界では、
・この程度のコンサルティングが事実上良しとされているし、
↓
・下流工程担当業者に低質な設計のシワ寄せがなされる
↓
・下流工程を誰も担当したがらない
↓
・実装経験の無い、なんちゃってコンサルが増える…
という負のスパイラルが増幅する構造が固定化してしまっているように思う。
開発工程のアウトソースやクラウドコンピューティングなどが導入され、大勢として実装工程はROIの低い、関わるべきでない部分とみなされるような雰囲気もある。ただ、逆にそういうご時世だからこそ、実装工程をはっきり意識した設計と言うのが必要になるのではないだろうか。忌避すべきは、「浮ついた設計」である。所詮コンピュータの固まりであるITシステムは、曖昧な部分を補えるほど融通は利かない。森を見るのも大事だが、神は細部に宿る(ミース)のである。
個人的に、上流工程に関わる上で重要だと思われたのは下記の点である:
・ ITシステムを含む業務全体を視野に入れる必要がある。。
・関わるべき対象はシステムだけではない。
ITシステムというのは、所詮顧客業務の中で使用する手段/ツールなのであって、業務に付加価値を付与できなければ意味が無い。それゆえに、システムの設計者は業務全体を俯瞰する必要があるし、システム構築の費用対効果(ROI)も常に考えなければいけない。また、良いシステムを構築する上では、業務の定型化や改善をしておくことが前提となるので、BPR的なフェーズにもかかわらざるを得なくなる。それゆえ、顧客の情シスだけでなく、関連部署のキーマンとの折衝も必要になってくる。一方で、夢物語のような設計をしても無意味であるから、実装工程をはっきりと意識し、運用フェースの細部まで想像できるようでなければいけない。
今、ワタシはとあるwebシステムを運用している。比較的簡略なポータルサイトなので、システム的には複雑ではないけれども、ユーザの観点からするとどうにも使いづらい。理由は様々だが、概して問題点は以下のようにまとめられるように思う:
1. 業務のヒアリングが不十分。ゆえに、「ありえない」実装が随所に見られる。
2. そもそも各機能の要不要が不明。
同システムは設計をコンサルティング会社、実装を別の開発会社が行っているので、ここら辺の問題はコンサル会社にあると言える。ただ、ユーザの観点からすると、実装を担当した会社の咎のように思えてしまう。本来、設計を担当する人間が十分なヒアリングを基に、要件の実現可否を明確にすべきだし、運用フェーズまで勘案した実装方法を提示すべきなのであろう。
哀しいかな、今の日本のIT業界では、
・この程度のコンサルティングが事実上良しとされているし、
↓
・下流工程担当業者に低質な設計のシワ寄せがなされる
↓
・下流工程を誰も担当したがらない
↓
・実装経験の無い、なんちゃってコンサルが増える…
という負のスパイラルが増幅する構造が固定化してしまっているように思う。
開発工程のアウトソースやクラウドコンピューティングなどが導入され、大勢として実装工程はROIの低い、関わるべきでない部分とみなされるような雰囲気もある。ただ、逆にそういうご時世だからこそ、実装工程をはっきり意識した設計と言うのが必要になるのではないだろうか。忌避すべきは、「浮ついた設計」である。所詮コンピュータの固まりであるITシステムは、曖昧な部分を補えるほど融通は利かない。森を見るのも大事だが、神は細部に宿る(ミース)のである。
2019年2月20日に日本でレビュー済み
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少数精鋭で回すベンチャーの人は、組織型開発であるウォーターフォール型開発には疎い。
自分も前者ながら、案件によっては他社と共同開発になるため、ウォーターフォール型を理解する必要がある。
そのために本書を読んでみたが、1章だけ読んでそっと閉じた。
この本が悪いと言うより、上流工程というもの自体が自分の志向性と合わないのだろうと思った。
自分も前者ながら、案件によっては他社と共同開発になるため、ウォーターフォール型を理解する必要がある。
そのために本書を読んでみたが、1章だけ読んでそっと閉じた。
この本が悪いと言うより、上流工程というもの自体が自分の志向性と合わないのだろうと思った。
2021年1月25日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
インフラエンジニアである当方、システム開発の全体像と上流工程を正しく把握したいと考え本書を購入しました。
著者はシステム開発のフェイズを「経営戦略の策定」→「システム化企画」→「要件定義」→「基本設計」→「詳細設計」・・・と定義しています。本書ではこのうち「システム化企画」におよそ8割の書面を割いており、要件定義フェイズ以降について書かれているのは約30ページほどです。著者は「我々はコンサルタントではない」と述べて、あくまでシステムエンジニア(顧客から発注を受けるSIer)の立場で本書を書いています。コンサルタントではない、とのことですが本書の内容は極めて丁寧に顧客のビジネスと業務の全体像を紐解き、それを基に新しい業務を定義することに主眼が置かれています。ちょっとした "なんちゃってコンサル" よりもよっぽどコンサルしています。顧客企業への初めての挨拶、顧客への話の持って行き方と説得の仕方など、SEとしてのスタンスを説く場面も多いですが、終始一貫してロジカルに書かれており読みやすかったです。インフラエンジニアである私は顧客の業務要件に触れる機会は少ないのですが、それでも顧客とのやりとりや業務がシステムに落とし込まれていくプロセスなど、大変参考になりました。
顧客に相対する立場のIT人には、特におすすめできる一冊と考えます。
著者はシステム開発のフェイズを「経営戦略の策定」→「システム化企画」→「要件定義」→「基本設計」→「詳細設計」・・・と定義しています。本書ではこのうち「システム化企画」におよそ8割の書面を割いており、要件定義フェイズ以降について書かれているのは約30ページほどです。著者は「我々はコンサルタントではない」と述べて、あくまでシステムエンジニア(顧客から発注を受けるSIer)の立場で本書を書いています。コンサルタントではない、とのことですが本書の内容は極めて丁寧に顧客のビジネスと業務の全体像を紐解き、それを基に新しい業務を定義することに主眼が置かれています。ちょっとした "なんちゃってコンサル" よりもよっぽどコンサルしています。顧客企業への初めての挨拶、顧客への話の持って行き方と説得の仕方など、SEとしてのスタンスを説く場面も多いですが、終始一貫してロジカルに書かれており読みやすかったです。インフラエンジニアである私は顧客の業務要件に触れる機会は少ないのですが、それでも顧客とのやりとりや業務がシステムに落とし込まれていくプロセスなど、大変参考になりました。
顧客に相対する立場のIT人には、特におすすめできる一冊と考えます。
2016年4月15日に日本でレビュー済み
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単純に要件定義と基本設計の概要が書いてる本ではなくて売り側買い側の立場を汲んで本格的に書いてあるので、軽い気持ちで読もうとすると内容が濃くて面喰います。