表紙やタイトルはポップだが、「アジア飯」を軸にした文化史、生活史が語られている。
内容は、丁寧な著者の調査に裏付けられていてとても充実していて、知識欲が旺盛な人におすすめしたい。
食事をテーマにしながらも、移民の歴史や日本人の食事の習慣や生活、旅行の変遷など、色々な面に触れられていて、期待以上に楽しめた。ここ数十年での家庭用レシピの変化は、すごい勢いで、生活習慣も味覚も、変わっていくものなのだなぁと思った。そしてアジア人の移民の方々のパワーや、日本でアジア飯を広げようと努力してきた人の熱意が感じられるのも読み物として面白かった。
読者の年齢によっては、自分の体験を思い出しながら、昭和や平成を振り返る読み方もできそう。アジア飯が好きな人はもちろんだが、この本は色々な読み方ができると思った。
またアジアのレストランについては、具体的な店名とともに歴史なども紹介されているので、気になったお店に行ってみたらより深く楽しめそうだと思った。私は鎌田にあるらしい、「ミレイ」に行ってみたくなった。
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パクチーとアジア飯 Kindle版
好き嫌いがキッパリ分かれるパクチーの爆発的なブームとともに、
いま日本には第二のアジア飯ブームが到来している。
ガパオ、パッタイ、カオマンガイ……。
いつから日本人はこれほどまでにスパイスとハーブの香りの虜になったのか。
『Hanako』『きょうの料理』『オレンジページ』『dancyu』など時代を鮮やかに映しだしてきた雑誌や、アジアを舞台にした映画、小説、日本に急増する移民が広めた食文化を丹念に紐解きながら、日本人をとりこにしたパクチーとアジア飯の喜びの謎に迫る。
のびゆくアジア、どこか懐かしいアジアを愛し、旅し、食べ歩いている
すべてのニッポンの女子に贈る。アジア飯の魅力の源泉をさぐる一冊。
いま日本には第二のアジア飯ブームが到来している。
ガパオ、パッタイ、カオマンガイ……。
いつから日本人はこれほどまでにスパイスとハーブの香りの虜になったのか。
『Hanako』『きょうの料理』『オレンジページ』『dancyu』など時代を鮮やかに映しだしてきた雑誌や、アジアを舞台にした映画、小説、日本に急増する移民が広めた食文化を丹念に紐解きながら、日本人をとりこにしたパクチーとアジア飯の喜びの謎に迫る。
のびゆくアジア、どこか懐かしいアジアを愛し、旅し、食べ歩いている
すべてのニッポンの女子に贈る。アジア飯の魅力の源泉をさぐる一冊。
- 言語日本語
- 出版社中央公論新社
- 発売日2018/8/10
- ファイルサイズ19167 KB
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- 販売: Amazon Services International LLC
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商品の説明
著者について
阿古真理
あこまり
1968(昭和43)年兵庫県生まれ。作家・生活史研究家。神戸女学院大学卒業。食や暮らし、女性の生き方などをテーマに執筆。著書に『昭和育ちのおいしい記憶』『昭和の洋食 平成のカフェ飯』『小林カツ代と栗原はるみ』『なぜ日本のフランスパンは世界一になったのか』等。
あこまり
1968(昭和43)年兵庫県生まれ。作家・生活史研究家。神戸女学院大学卒業。食や暮らし、女性の生き方などをテーマに執筆。著書に『昭和育ちのおいしい記憶』『昭和の洋食 平成のカフェ飯』『小林カツ代と栗原はるみ』『なぜ日本のフランスパンは世界一になったのか』等。
登録情報
- ASIN : B07JNKS4VN
- 出版社 : 中央公論新社 (2018/8/10)
- 発売日 : 2018/8/10
- 言語 : 日本語
- ファイルサイズ : 19167 KB
- Text-to-Speech(テキスト読み上げ機能) : 有効
- X-Ray : 有効にされていません
- Word Wise : 有効にされていません
- 付箋メモ : Kindle Scribeで
- 本の長さ : 245ページ
- Amazon 売れ筋ランキング: - 406,018位Kindleストア (Kindleストアの売れ筋ランキングを見る)
- - 503位本・雑誌研究
- - 7,627位本・図書館
- - 10,705位クッキング・レシピ (Kindleストア)
- カスタマーレビュー:
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2019年5月2日に日本でレビュー済み
筆者の阿古真理さんは、作家で生活史研究家とのこと。文章の巧さが読者を読み飽きさせませんでした。
パクチーの事だけで1冊の本にされるのかという期待もありましたが、良い意味で裏切られ、後半は広い範囲のアジアで食べられている食材や香辛料について詳しく調査し、実際にレストラン等で食べて臨場感のあるレポートを展開するといった内容でした。
パクチーの呼び名はタイ語で、英語名はコリアンダーとのこと。確かに最近エスニックレストランでパクチーが人気なのは見知っています。先日もタイ料理のレストランで、パクチーの入った料理を食べたばかりですから。
「フレッシュのパクチーの売上は、30種類あるフレッシュハーブの中でバジルを抜いて一位を記録した。(21p)」
「論じているパクチーとは、ハーブ、スパイス、野菜のどれに入るのだろうか。答えは全部だ。(44p)」とそのイメージの広さを説明してありました。ネパール人の大盛パクチーの話も登場し、タイ料理よりもネパールの方が沢山使用するのをネパール人が語っていました。
52p以降で「アジア飯ブームの再来」の中で、香辛料市場の広がりが自宅での外国風料理の展開に一役買っていました。
インド料理やカレーの話も登場し、大阪スパイスカレーのお店の話や中国からの食文化の渡来なども書かれ、非常に幅広い職についての話題が展開してありました。
この詳しさが本書の質の担保で、多くの参考文献を取り入れながら文章が綴られており、読み手もその深さが心地よく伝わってきます。
横浜中華街や神戸南京町、ラーメンの由来など、興味深い食文化の伝来についても記されており、生活史としての食文化の伝わり方がしっかりと書かれている本だと評価しています。
珍しいテーマの本ですが、著者の調査の深さと広がりが伝わってくる内容でした。良い本ですね。
パクチーの事だけで1冊の本にされるのかという期待もありましたが、良い意味で裏切られ、後半は広い範囲のアジアで食べられている食材や香辛料について詳しく調査し、実際にレストラン等で食べて臨場感のあるレポートを展開するといった内容でした。
パクチーの呼び名はタイ語で、英語名はコリアンダーとのこと。確かに最近エスニックレストランでパクチーが人気なのは見知っています。先日もタイ料理のレストランで、パクチーの入った料理を食べたばかりですから。
「フレッシュのパクチーの売上は、30種類あるフレッシュハーブの中でバジルを抜いて一位を記録した。(21p)」
「論じているパクチーとは、ハーブ、スパイス、野菜のどれに入るのだろうか。答えは全部だ。(44p)」とそのイメージの広さを説明してありました。ネパール人の大盛パクチーの話も登場し、タイ料理よりもネパールの方が沢山使用するのをネパール人が語っていました。
52p以降で「アジア飯ブームの再来」の中で、香辛料市場の広がりが自宅での外国風料理の展開に一役買っていました。
インド料理やカレーの話も登場し、大阪スパイスカレーのお店の話や中国からの食文化の渡来なども書かれ、非常に幅広い職についての話題が展開してありました。
この詳しさが本書の質の担保で、多くの参考文献を取り入れながら文章が綴られており、読み手もその深さが心地よく伝わってきます。
横浜中華街や神戸南京町、ラーメンの由来など、興味深い食文化の伝来についても記されており、生活史としての食文化の伝わり方がしっかりと書かれている本だと評価しています。
珍しいテーマの本ですが、著者の調査の深さと広がりが伝わってくる内容でした。良い本ですね。