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その名を暴け #MeTooに火をつけたジャーナリストたちの闘い (新潮文庫) 文庫 – 2022/4/26
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ピュリッツアー賞受賞! 映画公開決定!
ハリウッドの卑劣な性的虐待を告発するため、女性たちは声を上げた。
社会を変革した、傑作調査報道ノンフィクション。
2017年、ニューヨーク・タイムズ紙に掲載された記事が世界を変えた。映画界で権力を誇る有名プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインが、女優や従業員らに性的虐待を行ってきた衝撃の事実。その報道の背景には二人の記者、ジョディとミーガンによる被害者への丹念な取材や加害者側との駆け引きがあった。その日を境に、女性たちは声を上げ始めた――。#MeToo運動を拡げたピュリッツァー賞受賞記事の内幕を描く調査報道ノンフィクション。
2023年映画公開予定 原題「She Said」
出演:キャリー・マリガン、ゾーイ・カザン 監督:マリア・シュラーダー
ハリウッドの卑劣な性的虐待を告発するため、女性たちは声を上げた。
社会を変革した、傑作調査報道ノンフィクション。
2017年、ニューヨーク・タイムズ紙に掲載された記事が世界を変えた。映画界で権力を誇る有名プロデューサー、ハーヴェイ・ワインスタインが、女優や従業員らに性的虐待を行ってきた衝撃の事実。その報道の背景には二人の記者、ジョディとミーガンによる被害者への丹念な取材や加害者側との駆け引きがあった。その日を境に、女性たちは声を上げ始めた――。#MeToo運動を拡げたピュリッツァー賞受賞記事の内幕を描く調査報道ノンフィクション。
2023年映画公開予定 原題「She Said」
出演:キャリー・マリガン、ゾーイ・カザン 監督:マリア・シュラーダー
- 本の長さ603ページ
- 言語日本語
- 出版社新潮社
- 発売日2022/4/26
- 寸法10.6 x 1.7 x 15.1 cm
- ISBN-104102401814
- ISBN-13978-4102401811
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出版社より
商品の説明
著者について
ジョディ・カンター ミーガン・トゥーイー
ともに「ニューヨーク・タイムズ」紙の調査報道記者。カンターは職場問題が専門、2度の大統領選挙の取材に従事。著書に『The Obamas』がある。トゥーイーは女性や子供の問題を得意分野とし、2014年にピュリッツァー賞調査報道部門の最終候補者に。二人は本書の基となったワインスタインについての調査報道で多くの賞を受賞し、ジャーナリズムの分野で最高の名誉とされるジョージ・ポルク賞や、「ニューヨーク・タイムズ」としてピュリッツァー賞公益部門を受賞している。
訳者・古屋美登里
訳書に『ぼくには数字が風景に見える』『帰還兵はなぜ自殺するのか』『スヌーピーの父 チャールズ・シュルツ伝』など多数。著書に『雑な読書』『楽な読書』がある。
ともに「ニューヨーク・タイムズ」紙の調査報道記者。カンターは職場問題が専門、2度の大統領選挙の取材に従事。著書に『The Obamas』がある。トゥーイーは女性や子供の問題を得意分野とし、2014年にピュリッツァー賞調査報道部門の最終候補者に。二人は本書の基となったワインスタインについての調査報道で多くの賞を受賞し、ジャーナリズムの分野で最高の名誉とされるジョージ・ポルク賞や、「ニューヨーク・タイムズ」としてピュリッツァー賞公益部門を受賞している。
訳者・古屋美登里
訳書に『ぼくには数字が風景に見える』『帰還兵はなぜ自殺するのか』『スヌーピーの父 チャールズ・シュルツ伝』など多数。著書に『雑な読書』『楽な読書』がある。
登録情報
- 出版社 : 新潮社; 文庫版 (2022/4/26)
- 発売日 : 2022/4/26
- 言語 : 日本語
- 文庫 : 603ページ
- ISBN-10 : 4102401814
- ISBN-13 : 978-4102401811
- 寸法 : 10.6 x 1.7 x 15.1 cm
- Amazon 売れ筋ランキング: - 261,165位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- カスタマーレビュー:
著者について
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年3月7日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
合意の無い行為は悪です。それを主張するには勇気が必要です。その勇気が勝者の誇り!
2021年2月27日に日本でレビュー済み
邦題は受け入れ難い(星一つ減じた)。これは、誰かを糾弾する表現だ。原題は、She Saidであり、トーンが全く違う。正直、読もうかどうか迷った。でも、「はじめに」にこう書かれていた。「この運動の目的は性的嫌がらせを根絶することなのか、刑事裁判システムを改革することなのか、家父長制を打ち砕くことなのか、それとも相手の感情を傷つけずに恋をすることなのか、と」そして、「罪のない男性たちを傷つけることになってしまったのではないか」と書かれてあり、邦題から受ける印象が変わり、読んでみようと思った。
本書において、加害者の糾弾も大事な要素だが、むしろ、著者が、被害者の証言の公にしにくい状況を克服し、真っ当な戦いに持ち込んだ活動と言い換えていいだろう。被害はプライバシーで守られるべきレベルのことばかりで、極めて個人的なものまで暴露しなければならない中、それらをうまく束ねて、「被害者たち」という声を形成していく。
ジョディとミーガンには拍手なのだが、こういう活動があまりに扇状的な取り上げられて、罪のない男性(あるいは女性)たちが傷つけられていないことを祈りたい。
本書において、加害者の糾弾も大事な要素だが、むしろ、著者が、被害者の証言の公にしにくい状況を克服し、真っ当な戦いに持ち込んだ活動と言い換えていいだろう。被害はプライバシーで守られるべきレベルのことばかりで、極めて個人的なものまで暴露しなければならない中、それらをうまく束ねて、「被害者たち」という声を形成していく。
ジョディとミーガンには拍手なのだが、こういう活動があまりに扇状的な取り上げられて、罪のない男性(あるいは女性)たちが傷つけられていないことを祈りたい。
2020年8月19日に日本でレビュー済み
最初は、読むのが怖かった。
(性暴力の被害者に共感しすぎて、つらくなるのでは?
最悪、わたし自身の被害体験がフラッシュバックして、からだが拒絶反応を起こすかもしれない。)
だから感情と理性を極力切り離して読み始めた。
でも、心配はいらなかった。赤い表紙の『その名を暴け』は、世紀のスクープの軌跡 . . . だけれど「公正さ」に重きが置かれていて、抑制のきいた文章のどこにも扇情主義的な感じは見られなかった。わたしのようなサバイバーも読者に想定されているのか、地道な調査の詳細と取材によって明るみになった事実だけが淡々と綴られていた。それでも、ワインスタインがおぞましく卑劣なことは十分にわかったけれど。
ニューヨーク・タイムズ紙の記者、ジョディ・カンターとミーガン・トゥーイーの誠実でひたむきな姿勢に、少しずつ心を動かされ「沈黙」を破り始める被害者たち . . . 。初めは名前を伏せてオフレコで、やがては名前を公表してオンレコで。
原題の『SHE SAID』(彼女は語った)には、ひとりひとりが声をあげるという意味もあるのだろう。被害にあったそれぞれが、もうこれ以上誰一人も犠牲にしたくない――未来のため、妹たちのために声をあげたのだ。
いつしかわたしも、手に握りこぶしを作って息を深く吸っていた。
それにしても、ジョディとミーガンは、なんてすてきなコンビだろう! 刑事ドラマの「バディ」みたい。励ましあい補完しあいながら難しい取材を重ね、証拠を固めていく。その様子に胸が躍った。二人を支える編集者レベッカ・コルベット、協力を約束するグウィネス・パルトロー、アシュレイ・ジャッドなど女優や従業員たちもすばらしい。直接会えなくてもそれぞれが影響しあって、巨悪に立ち向かうひとつのチームを作っていたみたい。蜂球を作り自分たちの熱を集めて、天敵の大きなスズメバチを退治するミツバチを連想した。
本書には、トランプ大統領からかつて性的いやがらせを受けたクルークスとカバノー最高裁判事を訴えたフォード博士についても、詳しく書かれている。(ニュースなどで聞いていた話とはずいぶん印象が違った。二人にも拍手を送りたい。)
などなど、読みどころ満載の一冊。
とくに終章の「集まり」が大好きだ。それまでに登場した12人の女性たちが、グウィネス・パルトローの家に一堂に会す。ひとりひとりの来し方行く末を思って涙があふれる。とても温かい涙。みんなが会えてほんとうによかった。
「大事なのは、声をあげ続けること、恐れてはいけないということ」
わたしもまた背中を押された。
ロウィーナ・チウと同じ . . . 。
「変化を推し進めていくことに参加したい」と、心から思えるようになって. . . この感想文を書いている。わたしも、ようやく She Said.
+*+-+*+-+*+
ひどいPTSDを抱えているようなかたは、どうかご無理なさいませんように。
それ以外のすべてのみなさんに、お薦めします『その名を暴け』。
若い読者の中からは、ジョディやミーガンのようなジャーナリストを志す人がきっと出てくることでしょう。
―― 大事なのは、声をあげ続けること、恐れてはいけないということ。
原書と日本語版 . . . SHE SAID『その名を暴け』
この本に関わってくれたすべての人に、幸多かれと祈ります。
“There isn't ever going to be an end. The point is that people have to continue always speaking up and not being afraid.”
― Laura Madden, She Said:
(性暴力の被害者に共感しすぎて、つらくなるのでは?
最悪、わたし自身の被害体験がフラッシュバックして、からだが拒絶反応を起こすかもしれない。)
だから感情と理性を極力切り離して読み始めた。
でも、心配はいらなかった。赤い表紙の『その名を暴け』は、世紀のスクープの軌跡 . . . だけれど「公正さ」に重きが置かれていて、抑制のきいた文章のどこにも扇情主義的な感じは見られなかった。わたしのようなサバイバーも読者に想定されているのか、地道な調査の詳細と取材によって明るみになった事実だけが淡々と綴られていた。それでも、ワインスタインがおぞましく卑劣なことは十分にわかったけれど。
ニューヨーク・タイムズ紙の記者、ジョディ・カンターとミーガン・トゥーイーの誠実でひたむきな姿勢に、少しずつ心を動かされ「沈黙」を破り始める被害者たち . . . 。初めは名前を伏せてオフレコで、やがては名前を公表してオンレコで。
原題の『SHE SAID』(彼女は語った)には、ひとりひとりが声をあげるという意味もあるのだろう。被害にあったそれぞれが、もうこれ以上誰一人も犠牲にしたくない――未来のため、妹たちのために声をあげたのだ。
いつしかわたしも、手に握りこぶしを作って息を深く吸っていた。
それにしても、ジョディとミーガンは、なんてすてきなコンビだろう! 刑事ドラマの「バディ」みたい。励ましあい補完しあいながら難しい取材を重ね、証拠を固めていく。その様子に胸が躍った。二人を支える編集者レベッカ・コルベット、協力を約束するグウィネス・パルトロー、アシュレイ・ジャッドなど女優や従業員たちもすばらしい。直接会えなくてもそれぞれが影響しあって、巨悪に立ち向かうひとつのチームを作っていたみたい。蜂球を作り自分たちの熱を集めて、天敵の大きなスズメバチを退治するミツバチを連想した。
本書には、トランプ大統領からかつて性的いやがらせを受けたクルークスとカバノー最高裁判事を訴えたフォード博士についても、詳しく書かれている。(ニュースなどで聞いていた話とはずいぶん印象が違った。二人にも拍手を送りたい。)
などなど、読みどころ満載の一冊。
とくに終章の「集まり」が大好きだ。それまでに登場した12人の女性たちが、グウィネス・パルトローの家に一堂に会す。ひとりひとりの来し方行く末を思って涙があふれる。とても温かい涙。みんなが会えてほんとうによかった。
「大事なのは、声をあげ続けること、恐れてはいけないということ」
わたしもまた背中を押された。
ロウィーナ・チウと同じ . . . 。
「変化を推し進めていくことに参加したい」と、心から思えるようになって. . . この感想文を書いている。わたしも、ようやく She Said.
+*+-+*+-+*+
ひどいPTSDを抱えているようなかたは、どうかご無理なさいませんように。
それ以外のすべてのみなさんに、お薦めします『その名を暴け』。
若い読者の中からは、ジョディやミーガンのようなジャーナリストを志す人がきっと出てくることでしょう。
―― 大事なのは、声をあげ続けること、恐れてはいけないということ。
原書と日本語版 . . . SHE SAID『その名を暴け』
この本に関わってくれたすべての人に、幸多かれと祈ります。
“There isn't ever going to be an end. The point is that people have to continue always speaking up and not being afraid.”
― Laura Madden, She Said:
2023年4月12日に日本でレビュー済み
粗を探せば確かにあります。例えばあまりにも長くなりすぎたり、時間軸が入り乱れたりなど。
(長いのは、綿密な取材で、相当量の裏付けを取っていることもあるから、致し方はないのだと思いますが・・・。)
他にも、登場人物が多く、その人物が誰だか辿るのも大変だったりします。
(出版社は、できれば登場人物は分かりやすく、主要人物表は一番前に載せてほしかった)
ただし、内容は非常に濃く、まるでスパイ映画のようです。
例えば、ワインスタイン側が報道させないように邪魔をするために、スパイを雇い、偽の記者に扮したり、妨害活動をしようと取材者側に連絡したりなど、ここまでやるのかって言うほどの戦いがあったことに驚きます。
他にも、女性弁護の人権派とされる人たちが、実は単なる金儲けに勤しむ裏の顔があったりします。
また、有名女優のあの方が、こんなに裏で頑張ってくれていたとかも分かったりします。
この本を読んでいると、世の中は何が本当で、何が嘘か分からなくなる怖さもあります。
被害者であるにも情報操作を行ったりも日常茶飯事なのですね。
日本でも大手アイドルのトップが小児性愛者だったにも関わらず、まったく報道されないことを考えると日本の報道のランキングが71位まで転落したことは当然なのだろうなと思ってしまいました。
(長いのは、綿密な取材で、相当量の裏付けを取っていることもあるから、致し方はないのだと思いますが・・・。)
他にも、登場人物が多く、その人物が誰だか辿るのも大変だったりします。
(出版社は、できれば登場人物は分かりやすく、主要人物表は一番前に載せてほしかった)
ただし、内容は非常に濃く、まるでスパイ映画のようです。
例えば、ワインスタイン側が報道させないように邪魔をするために、スパイを雇い、偽の記者に扮したり、妨害活動をしようと取材者側に連絡したりなど、ここまでやるのかって言うほどの戦いがあったことに驚きます。
他にも、女性弁護の人権派とされる人たちが、実は単なる金儲けに勤しむ裏の顔があったりします。
また、有名女優のあの方が、こんなに裏で頑張ってくれていたとかも分かったりします。
この本を読んでいると、世の中は何が本当で、何が嘘か分からなくなる怖さもあります。
被害者であるにも情報操作を行ったりも日常茶飯事なのですね。
日本でも大手アイドルのトップが小児性愛者だったにも関わらず、まったく報道されないことを考えると日本の報道のランキングが71位まで転落したことは当然なのだろうなと思ってしまいました。
2023年1月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
本書は#MeToo運動が起きるきっかけとなる、ワインスタイン事件の全貌とジャーナリストの苦悩が描かれるルポルタージュとなっています。
ワインスタインの性的虐待は恐ろしいもので、夢を持って仕事に取り組んでいた女性たちの夢を奪っただけでなく、口止め料を支払い告発させないようにすることで多くの女性が被害に遭い続ける土俵をワインスタイン自身が作っていたことがあげられます。
長年被害があったにも関わらず、被害者であるはずの女性たちが声を上げなかったのは、ワインスタインからの制裁が恐かっただけでなく、女性が性的虐待を受けただというレッテルなどの社会的な視線によるもので、本件を調査したジャーナリストらが苦悩させられる声を上げづらい社会的背景を目の当たりにしますし、そこをどう説得するかが読み応えのあるポイントです。
本書は#MeToo運動が社会に与えた影響についても書かれていますが、ここが本書の評価を下げてしまう要因となっています。
名指しで高校時代に性的虐待を受けたと告発したものの証拠がない・証拠を集められないからという理由で裁判はしない内容です。これでは、#MeToo運動がただの私刑誘発装置にしか見えなくなりました。#MeTooに対する評価を下げてしまいかねない内容を堂々と本書に掲載されているので、主張だけして逃げ切ろうとしている人を増やしかねないと読んでいて違和感を覚えてしまいました。
#MeToo運動のその後として、概要だけを20ページにまとめていれば、本書は傑作のルポルタージュになり得たと思うと残念な出来に着地してしまった印象です。
ワインスタインの性的虐待は恐ろしいもので、夢を持って仕事に取り組んでいた女性たちの夢を奪っただけでなく、口止め料を支払い告発させないようにすることで多くの女性が被害に遭い続ける土俵をワインスタイン自身が作っていたことがあげられます。
長年被害があったにも関わらず、被害者であるはずの女性たちが声を上げなかったのは、ワインスタインからの制裁が恐かっただけでなく、女性が性的虐待を受けただというレッテルなどの社会的な視線によるもので、本件を調査したジャーナリストらが苦悩させられる声を上げづらい社会的背景を目の当たりにしますし、そこをどう説得するかが読み応えのあるポイントです。
本書は#MeToo運動が社会に与えた影響についても書かれていますが、ここが本書の評価を下げてしまう要因となっています。
名指しで高校時代に性的虐待を受けたと告発したものの証拠がない・証拠を集められないからという理由で裁判はしない内容です。これでは、#MeToo運動がただの私刑誘発装置にしか見えなくなりました。#MeTooに対する評価を下げてしまいかねない内容を堂々と本書に掲載されているので、主張だけして逃げ切ろうとしている人を増やしかねないと読んでいて違和感を覚えてしまいました。
#MeToo運動のその後として、概要だけを20ページにまとめていれば、本書は傑作のルポルタージュになり得たと思うと残念な出来に着地してしまった印象です。
2021年10月22日に日本でレビュー済み
1.あらすじ
ハリウッドの大物プロデューサーであるハーヴェイ・ワインスタイン(以下も敬称略)は、セックス依存症で、女性を自室に招待しては性的嫌がらせをした。しかし被害に遭った女性と示談し、事件を公にしないという契約を盾にして事件をもみ消した。ニューヨークタイムズは被害者に取材をして、またワインスタインにも取材して、ワインスタインの性的嫌がらせを記事にした。それをきっかけとして"#MeToo"運動が起こった。ワインスタイン関連の報道後、ブレッド・カバーノが、ドナルド・トランプ政権下で連邦最高裁判所の判事に指名されそうになった。そこで被害者のクリスティン・ブレイジー・フォードが公聴会で証言することになった。
2.評価
一時期"#MeToo"運動が流行り、それがアメリカ社会を変えた(性犯罪告発のきっかけとなり、複数人が職を追われた)ことが記されており、古典的な価値を持つものだと思った。この点でも星5つであるが、"#MeToo"運動がそのまま社会に浸透したわけではないこと(批判やバックラッシュもある)や、告発した側の人生がいい方向にも(デモに参加して連帯するようになった、など)よくない方向にも(取材や嫌がらせで落ち着いて生活できなくなった、など)変わっていることが示されており、考えさせられる本であった。
ハリウッドの大物プロデューサーであるハーヴェイ・ワインスタイン(以下も敬称略)は、セックス依存症で、女性を自室に招待しては性的嫌がらせをした。しかし被害に遭った女性と示談し、事件を公にしないという契約を盾にして事件をもみ消した。ニューヨークタイムズは被害者に取材をして、またワインスタインにも取材して、ワインスタインの性的嫌がらせを記事にした。それをきっかけとして"#MeToo"運動が起こった。ワインスタイン関連の報道後、ブレッド・カバーノが、ドナルド・トランプ政権下で連邦最高裁判所の判事に指名されそうになった。そこで被害者のクリスティン・ブレイジー・フォードが公聴会で証言することになった。
2.評価
一時期"#MeToo"運動が流行り、それがアメリカ社会を変えた(性犯罪告発のきっかけとなり、複数人が職を追われた)ことが記されており、古典的な価値を持つものだと思った。この点でも星5つであるが、"#MeToo"運動がそのまま社会に浸透したわけではないこと(批判やバックラッシュもある)や、告発した側の人生がいい方向にも(デモに参加して連帯するようになった、など)よくない方向にも(取材や嫌がらせで落ち着いて生活できなくなった、など)変わっていることが示されており、考えさせられる本であった。
2021年4月11日に日本でレビュー済み
多くの女性たちに読んでいただきたい作品です。
いま困難な状況におかれている人たちに、ここに登場する人たちの声が届くといいなと思います。
そして、ジャーナリストが現実に起きていることをきちんと伝えることが、どれほど多くの人たちを救うことになるのか。そうことを訴えている本だと思いました。
いま困難な状況におかれている人たちに、ここに登場する人たちの声が届くといいなと思います。
そして、ジャーナリストが現実に起きていることをきちんと伝えることが、どれほど多くの人たちを救うことになるのか。そうことを訴えている本だと思いました。
2022年7月2日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ワインスタインの悪行を描くべきなのに、取材の苦労話や著者の自分語りが多すぎる。アメリカのジャーナリズムの悪い癖だと思う。後半は、カバノー最高裁判事のセクハラ疑惑の公聴会に被害者が現れるかどうかだけの話を延々と引っ張る。ページ数稼ぎでは?訳文もこなれてなくて読みにくい。