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浴室 単行本 – 1990/1/5
85年秋、パリの読書界で1冊の不思議な小説の評判が広まっていった。作者は時に28歳。浴室に閉じこもってしまう青年を描く50の断章の行間にこそ何ものかが…。トゥーサンの鮮烈なデビュー作。
- 本の長さ176ページ
- 言語日本語
- 出版社集英社
- 発売日1990/1/5
- ISBN-104087731081
- ISBN-13978-4087731088
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登録情報
- 出版社 : 集英社 (1990/1/5)
- 発売日 : 1990/1/5
- 言語 : 日本語
- 単行本 : 176ページ
- ISBN-10 : 4087731081
- ISBN-13 : 978-4087731088
- Amazon 売れ筋ランキング: - 398,713位本 (本の売れ筋ランキングを見る)
- - 572位フランス文学研究
- - 614位フランス文学 (本)
- カスタマーレビュー:
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トップレビュー
上位レビュー、対象国: 日本
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2023年8月12日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
Great writing, funny.
2006年8月18日に日本でレビュー済み
タイトルからストーリーまで、完全にやられました。
フランスには、こんな天才が隠れていたのか、と感服の一冊でした。
浴室で暮らす主人公には、しっかり彼女がいるところは、なんともフランス的。
またまた主人公が、彼女に対する感情の吐露も、フランス的。
というか文学的。
最初から最後まで、浴室に落ちるしずくの音が、聞こえてきそうな、静かな空間が、この本には用意されています。
まさに、読書を楽しむために、用意された完全防音の空間のような、『浴室』。
はじめから終わりまで、天才作家は手を抜いていません。
呼んでいる間は、フィリップ トゥーサンの用意した空間から逃げることは不可能です。
文学という檻に監禁してくれる、フランス新鋭作家の傑作。
フランスには、こんな天才が隠れていたのか、と感服の一冊でした。
浴室で暮らす主人公には、しっかり彼女がいるところは、なんともフランス的。
またまた主人公が、彼女に対する感情の吐露も、フランス的。
というか文学的。
最初から最後まで、浴室に落ちるしずくの音が、聞こえてきそうな、静かな空間が、この本には用意されています。
まさに、読書を楽しむために、用意された完全防音の空間のような、『浴室』。
はじめから終わりまで、天才作家は手を抜いていません。
呼んでいる間は、フィリップ トゥーサンの用意した空間から逃げることは不可能です。
文学という檻に監禁してくれる、フランス新鋭作家の傑作。
2019年7月9日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
単に浴室を自室に決めただけで、普通の生活を送る小説。
なんかイベントが起こっても、常にセラヴィとか言ってそうに感じる。
この読書感を出したくて我々が色々と模倣して小説を書いたら、
村上春樹の小説が出来上がると思う。
なんかイベントが起こっても、常にセラヴィとか言ってそうに感じる。
この読書感を出したくて我々が色々と模倣して小説を書いたら、
村上春樹の小説が出来上がると思う。
2014年1月13日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
ベルギー生まれですが、フランス語文化圏でもっとも重要な作家のひとりである、ジャン=フィリップ・トゥーサンの有名な短編(もしくは中編)です。日本語版は1990年が初版発行ですから、すでに24年が経過しています。しかし、今読んでも、面白さ、構想の斬新さは目を見張るものがあります。幾何学的構想、不条理的な場面設定、そうでありながら読者の想像をするっと裏切り遊び心、非常に粋な小説です。
若い男性がある日、突如、浴室で生活を始めるのです。ところが、読み手であるこちらがあっけにとられるほど容易に、彼は浴室から離れるのです。そして、起こる、事件とも言えないエピソードのいくつか。
イタリアに行くものの、彼が何をしたいのかわかりません。同居していた人物を呼び出しておきながら彼がした事と言えば、最悪・・です。
イライラしますが、そのイライラさえ、はぐらかされるのです。本当に奇妙な小説があったものです。
若い男性がある日、突如、浴室で生活を始めるのです。ところが、読み手であるこちらがあっけにとられるほど容易に、彼は浴室から離れるのです。そして、起こる、事件とも言えないエピソードのいくつか。
イタリアに行くものの、彼が何をしたいのかわかりません。同居していた人物を呼び出しておきながら彼がした事と言えば、最悪・・です。
イライラしますが、そのイライラさえ、はぐらかされるのです。本当に奇妙な小説があったものです。
2007年5月27日に日本でレビュー済み
Amazonで購入
フランス語版(LES EDITIONS DE MINUIT)と、読み合わせて、
どうも、間違いがあるのでは、と思う箇所があり、翻訳者ご本人への連絡網?がないので、
不躾ながら、こちらに、送らせて頂きます。
間違い有り、が残念ですが、全体として、よく雰囲気を出した文章になっていますし、原作の面白さは、損なわれていないと思うので、★3つ。映画も雰囲気よかったです。
P64 (5)舌や歯を口蓋にこすり当てた→舌を歯や口蓋に
p74 (16)ズボンをはいて一階に避難する→オーバーコートを羽織って(袖を通して)
p139 (22)いわしでも丸飲みにするような感じで→にしん
同上 (23)前にかしげた顔に菱形のサングラス→後ろに(アリエール)
p146 (29)シューズを肩にかけて裸足でテラスを→靴下を(ショセット)
どうも、間違いがあるのでは、と思う箇所があり、翻訳者ご本人への連絡網?がないので、
不躾ながら、こちらに、送らせて頂きます。
間違い有り、が残念ですが、全体として、よく雰囲気を出した文章になっていますし、原作の面白さは、損なわれていないと思うので、★3つ。映画も雰囲気よかったです。
P64 (5)舌や歯を口蓋にこすり当てた→舌を歯や口蓋に
p74 (16)ズボンをはいて一階に避難する→オーバーコートを羽織って(袖を通して)
p139 (22)いわしでも丸飲みにするような感じで→にしん
同上 (23)前にかしげた顔に菱形のサングラス→後ろに(アリエール)
p146 (29)シューズを肩にかけて裸足でテラスを→靴下を(ショセット)
2014年1月25日に日本でレビュー済み
もう十数年前だろうか、フィリップ・トゥーサンが来日した時に、
何冊か読んでこの風変わりな作家に注目していた私は
講演を聴きにいって、質問をして(通訳付き)、
たまたま一冊だけ持っていた単行本にサインを貰って握手をした、
ということがあった。
ごく感じの良い、愛想のいい普通の人だった。
日本でいえば吉本ばななに似ている、というと言い過ぎだろうか。
主人公の若者がいきなり浴室に引きこもって暮らす、という話は
どこかキッチンで寝ている日本の女の子を思わせる。
結局それは若い感受性が抱える孤独、
いや、最後は年齢にも関係なしに、
人が周囲の世界との違和感をいうものではないか。
ポップな感じも共通していると思うのだが、
吉本ばななが、
どうしてもそこは日本文学としての湿り気のようなものがあるのに対して
トゥーサンはそこはフランスだからもっとドライで、
奇妙さがどこまでも宙に浮いているような不思議な感じが
また違ったものとして楽しめる。
ときどきこういう不思議なのもいい。
聞けば最近また来日したとか。
新しい作品があるとも聞いたが、
不思議がものもいつしか不思議ではなくなる。
世間的にはもう過去の人のようになっているような気がして
ちょっと寂しい。
何冊か読んでこの風変わりな作家に注目していた私は
講演を聴きにいって、質問をして(通訳付き)、
たまたま一冊だけ持っていた単行本にサインを貰って握手をした、
ということがあった。
ごく感じの良い、愛想のいい普通の人だった。
日本でいえば吉本ばななに似ている、というと言い過ぎだろうか。
主人公の若者がいきなり浴室に引きこもって暮らす、という話は
どこかキッチンで寝ている日本の女の子を思わせる。
結局それは若い感受性が抱える孤独、
いや、最後は年齢にも関係なしに、
人が周囲の世界との違和感をいうものではないか。
ポップな感じも共通していると思うのだが、
吉本ばななが、
どうしてもそこは日本文学としての湿り気のようなものがあるのに対して
トゥーサンはそこはフランスだからもっとドライで、
奇妙さがどこまでも宙に浮いているような不思議な感じが
また違ったものとして楽しめる。
ときどきこういう不思議なのもいい。
聞けば最近また来日したとか。
新しい作品があるとも聞いたが、
不思議がものもいつしか不思議ではなくなる。
世間的にはもう過去の人のようになっているような気がして
ちょっと寂しい。
2004年5月31日に日本でレビュー済み
浴室に閉じこもったり、突然旅に出たかと思うとホテルの部屋で延々とダーツに興じていたり。
その姿は奇妙に見えて、主人公の迷いや悩みは特異なものではない。
初めこそそんな生活を気楽に楽しんでいたのだけれど、頭の中を白黒の縞模様がグルグルと渦を巻いていく・・・。
感受性の強いナーバスな雰囲気、ピタゴラスの“三平方の定理”を全体の構成に使ったりと全編に若さが溢れている。
シリアスで重い感じと、身辺の風物・人間の軽快な描写やシニカルな変なおかしみ
主人公がその組み合わせを絶賛するダーム・ブランシュ(=バニラアイスに熱いチョコレートをかけたもの)のようにバランスがいい。
雨の日、アパルトマンから通りを歩く人たちを窓越しに眺め、「水槽の中を歩いているようだ」といったり。詩的な表現も心地良い。
ラスト、主人公に結果を求めないのは現実的だし、同時になんとなく癒される。
その姿は奇妙に見えて、主人公の迷いや悩みは特異なものではない。
初めこそそんな生活を気楽に楽しんでいたのだけれど、頭の中を白黒の縞模様がグルグルと渦を巻いていく・・・。
感受性の強いナーバスな雰囲気、ピタゴラスの“三平方の定理”を全体の構成に使ったりと全編に若さが溢れている。
シリアスで重い感じと、身辺の風物・人間の軽快な描写やシニカルな変なおかしみ
主人公がその組み合わせを絶賛するダーム・ブランシュ(=バニラアイスに熱いチョコレートをかけたもの)のようにバランスがいい。
雨の日、アパルトマンから通りを歩く人たちを窓越しに眺め、「水槽の中を歩いているようだ」といったり。詩的な表現も心地良い。
ラスト、主人公に結果を求めないのは現実的だし、同時になんとなく癒される。
2008年3月9日に日本でレビュー済み
フランスで流行ってるというので、読んでみたが、無内容な小説だった。原文が手元にないので確かめようがないが、誤訳ではと思われる箇所も何箇所もある。訳者は「デカルト、モンテーニュ以来のフランス文学の本流に成り立っている」と解説で書いているが、大袈裟だ。