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出版社より
すべての人が、「今を生きる」ということを考えるきっかけになれば。
「保護犬」との暮らしを綴ったコミックエッセイ『たまさんちのホゴイヌ』の出版から一年。続編を望む多くの声にお応えして、「保護猫」との日々をまとめた新刊『たまさんちのホゴネコ』の出版が決定しました。インスタグラムに投稿され、多くの反響を呼んだ猫たちとのエピソードに、大幅な描きおろしを加えて一冊にまとめた本書。小さな命から「今を生きる」意味を考えさせられる、愛と感動の体験記です。出版にこめた、著者の想いをお伝えいたします。
私は、行き場を失った犬や猫を引き取り、
新しい家族を探す保護活動を個人でしています。
去年、初めて出版した書籍『たまさんちのホゴイヌ』では
多くの反響を頂き、今回が2度目の出版となります。
保護や愛護なんて言葉を聞くと、なんだか暗くてかわいそう……。
そんなイメージをお持ちではないですか？
でも、実は面白いことや楽しいこともたくさんあるんです。
この本には、「今を生きる」意味を私に教えてくれた6匹の猫たちが登場します。…
かけがえのない彼らから学び、教えてもらうことは本当に多いのです。
どうか、この本を通してあなたの大切な家族やパートナー、
そしてあなた自身の「今を生きる」ということを考えるきっかけになりますように。
tamtam（本書「はじめに」より）
ただ懸命に、今を生きようとしている。小さな命の物語。
本書には、tamtamさんが「今を生きる」意味を教えてくれたという、６匹のホゴネコとのエピソードが綴られています。「生まれつき弱い子」だと言われた「こいちゃん」。職場の裏口で偶然保護した時、鼻を真っ赤に腫らしていたといいます。tamtamさんが感じた「こいちゃん」の命の物語の一部を、ご紹介します。
まだ幼いのに目も見えない。うすぐもった世界でたった一匹。
やせ細った体でさまよい続けながら、一体何を思っていただろう。
保護した日のこいちゃんの体は、放浪していたとは思えないほど汚れていなかった。
それなのに、こいちゃんの顔は傷だらけで、鼻は赤く腫れあがっていた。
さまよい歩きながら、きっといろんなものにぶつかったのだろう。
そんな思いまでして、君は一体どこに行こうとしていた？
一体何を見つけようとしていた？
いや、きっと違うんだ。
ただ、こいちゃんは今を生きようとしていたんだ。
その赤く腫れあがった鼻は、
君が諦めずに前に歩き続けたという何よりの証拠だ。
生まれつき弱い子だと言われた君は、
誰よりも強くたくましく、君は生きていたんだ。
本書「◆生まれつき弱い子 こいちゃん」より
犬や猫の「一時預かりボランティア」を続ける著者・tamtamさん（たまさん）
公益財団法人の動物保護団体に勤務した後、生活の傍らで保健所などから犬猫を預かり里親を探す「一時預かりボランティア」を続けているtamtamさん。2018年から自身の経験を通した漫画をインスタグラムに投稿。昨年には初の書籍となる『たまさんちのホゴイヌ』を出版し、話題に。
その後、第２弾の刊行を望む声や、インスタグラムに投稿された「ホゴネコ」とのエピソードの書籍化を望む声が多く寄せられ、今回の出版が決定しました。前作『たまさんちのホゴイヌ』および本作『たまさんちのホゴネコ』の著者印税にあたる全額は、動物福祉活動に充てられます。
■Instagram：＠tamtam__111
