大きな森の小さな家
ヨーロッパから遺民で入植した祖父、その孫のローラの思い出話のように見えます。兄弟姉妹それぞれ祖父の家を中心に互いに助け合いながら大きな森の中で狩りをし、小麦を栽培して生活をしている。生きることの原点が分かる。ワシントンでのインディオと白人政府の交渉は、インディアンの居住地をどんどん奪っていく。そういう決定の恩恵を被りながら生きているが、日々の生活の中に政治はない。その日の獲物を獲り、畑仕事をし、馬の世話をし、犬に助けられ、まだ猫は出てこない。麦畑に猫を離せば、ネズミを獲ったりイナゴを食べたり、猫も役に立ちそうな人生だが、生きるとは自分自身の命を養うことだと分かる。その為に、命を守るために知らない者同士でも、勿論親族同士でも力を合わせて生きて行く。どの家にもライフル銃は欠かせない。アメリカ人の人生が侵略地における異民族や狼、野牛などの生物との戦争であったことが分かり、生きることは戦うことだということも分かる。食うために食われるか食い殺すか、これが人生の原型と思わせる。人生の原点を見せてくれている。
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